バッグも習い事も値段で比べるママ友。「もう覚えたから大丈夫」と言われ、年収の話が止まった
何でも値段でくらべるママ友
幼稚園の同じクラスのママたちとは、月に1度ほどランチに行っていました。
その中に、30代くらいの、何かと値段の話をするママ友がいました。
最初は夫の年収の話でした。みんなも愛想よく聞いていたのですが、やがて話題は、ほかの人の持ち物や子どもの習い事にまで広がっていきました。
ある月、私が新しいバッグを膝に置いていると、斜め向かいに座っていたママ友が気づきました。
「あ、それ新しいバッグ?どこの?」
私が答えると、バッグを眺めながら言いました。
「私、そういう軽い感じのはあまり持たないんだよね」
「私は軽いほうが、子どもを抱っこするとき楽なんだ」
そう返すと、ママ友は「へえ」と短く答え、自分のバッグに手を伸ばしました。
私はそれ以上話を続けず、バッグを足元へ置きました。
別の日には、私の隣に座っていたママが、娘が近くの教室でピアノを始めたと話しました。
すると、ママ友がすぐに口を挟みます。
「うちの子の習い事、月5万円なのよ」
さらに、「月謝が安いところって、先生もそれなりじゃない?」と言いました。
ピアノの話をしていたママは、「うちは楽しく通ってるから、それでいいかな」と笑いましたが、そのあと会話は途切れてしまいました。
そんなことが何度か続き、私もランチの日が近づくと、また値段の話になるのかな、と少し気が重くなっていました。
年収の話を止めた一言
その日のランチでは、ママ友が壁ぎわの席に座り、その隣には、普段から言いたいことをはっきり口にするママが座っていました。
私はピアノの話をしていたママと一緒に、向かい側の席に座っていました。
席について間もなく、ママ友がグラスを置いて話し始めます。
「主人の年収がね、今年もまた上がったの。それで夏休みは」
すると、隣にいたママが笑いながら口を挟みました。
「あ、その話、先月も聞いたよ。もう覚えたから大丈夫」
ママ友は「あ……そうだっけ」と言って、そこで言葉を止めました。
少し気まずい間ができましたが、そのママはすぐにメニューを開きました。
「それより、来週の遠足どうする?お弁当、もう考えた?」
「からあげは入れる。去年、入れ忘れて怒られたから」
「うちはまだ何にも決めてない」
そこからは遠足や子どもたちの話が続き、テーブルの空気もいつものランチらしく戻っていきました。
ママ友もその日は、それ以上、年収や値段の話を持ち出しませんでした。
私は向かい側で話を聞きながら、誰かを言い負かさなくても、話題を変えるだけで空気はこんなに変わるのだと、少しほっとしました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














