「玄関の灯り、夜は消して」と迫った隣の奥様が、暗いのは私のせいと防犯係に訴える。私が見せたメモで態度が一変
まぶしいと言われた灯り
防犯の小さな灯りに、隣人が苦情を言いに来ました
夫と2人で暮らす家の玄関には、夜の間だけ点ける小さな灯りがあります。
足元を照らす程度の、防犯の灯りです。
1か月前の昼、隣の方が険しい顔で、うちの門の前に立ちました。
「寝室まで、まぶしいのよ」
「防犯の、小さな灯りで…」
夜、眠れないのだそうです。
越してきて2年、隣人には逆らわない方がいい、と近所の人から聞いていました。
電球を替えても苦情は続き、私は夜の灯りを消しました
もめたくなかった私は、すぐに暗い電球に替え、光が下だけに落ちる覆いも付けました。それでも1週間後、隣人はまた門の前に来ました。
「玄関の灯り、夜は消して」
「…わかりました」
帰り際にも、忘れないでね、と念を押していきました。その夜から、うちの玄関は真っ暗になりました。
見回りに来た隣人は、暗いのは私のせいだと言いました
3週間後の夜、インターホンが鳴りました。近所で空き巣が続き、自治会が夜の見回りを始めたところでした。
ドアを開けると、腕章を着けた防犯係の男性と、見回り当番の隣人が立っていました。
「お宅が消すから、真っ暗なのよ」
この一角だけが暗くて、狙われやすいと言うのです。
「あなたが、消してって…」
夜の見回り
消せとは言っていないと言われ、私はうつむきました
言いかけた私を、隣人はぴしゃりと遮りました。
「消せなんて、言ってないわよ」
防犯係の男性に、ため息をついてみせます。長く自治会の役を務める隣人と、越してきて2年の私。男性がどちらを信じたかは、目を見れば分かりました。
「今夜から、点けてもらえますか」
言った、言わないで言い合えば、近所で悪く言われるのは私の方です。私は、うつむくしかありませんでした。
スイッチの横の紙には、隣人の字で『必ず消して』とありました
斉藤さんは、私の顔をのぞき込みました。
「人のせいに、しないでよ」
その言葉で、ドアの脇のスイッチに目がいきました。あの日、忘れないでね、と手に押し込まれたメモ用紙。
夫がうっかり点けないよう、スイッチの横に貼っておいたのです。私はそれをはがし、2人に向けました。
「あの日、渡されたメモです」
『夜は玄関灯を必ず消してください 〇〇(隣人の名前)』。
回覧板で、防犯係の男性も見慣れているはずの字と名前でした。
寝室は反対側だと言うと、隣人は目をそらして黙りました
口もとが、こわばりました。
「まぶしかったのは、本当よ…」
「お宅の寝室は、反対側ですよね?」
うちの玄関側に建っているのは隣人の家の物置で、寝室は家の反対側です。
分かっていて、もめたくなくて黙っていたのです。防犯係の男性は物置の壁に目をやり、それから暗い門を見ました。
防犯係に、お宅も今夜から点けてもらえますか、と言われた隣人は、私から目をそらしたまま小さくうなずきました。
では今夜から点けますね、と告げてスイッチを入れると、足元の灯りが物置の壁と、黙って帰っていく隣人の背中を照らしました。
※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














