「学校、行きたくないよね…」いじめられてしまった息子。だが、突然いじめっ子が引っ越しすることに、一体何が
いじめられた息子
「お母さん、またあいつに消しゴム隠された……」
夕食の準備をしていた私の横で、小学5年生の息子が力なくつぶやきました。
転校して数ヶ月、ようやく学校に慣れてほしいと願う親の思いとは裏腹に、返ってくるのは暗い報告ばかり。
「またなの?先生には相談した?」
「言えるわけないよ。あいつ、クラスで一番目立つし、友達も多いんだ。言い返したら、明日からもっとひどい目に遭うかもしれない」
息子の肩は落胆の色を隠せず、トボトボと自分の部屋へ向かう後ろ姿。
相手はいわゆる「ガキ大将」的な存在の男の子。周囲への影響力が強く、一度目をつけられるとクラス全体から浮いてしまう……そんな空気を、子供ながらに敏感に感じ取っているのでしょう。
「学校、行きたくないよね……」
「……うん。でも、行かないと負けた気がするから」
健気に耐える息子の姿を見るたび、私の胸はギュッと締め付けられる思い。
母親として何かできることはないか、学校に強く抗議すべきか、それとも相手の親御さんに直談判すべきか。
悩みは尽きませんが、私の行動が引き金で息子の居場所が完全になくなることだけは避けたい。
そんな、出口の見えないトンネルを歩くような「モヤモヤ」とした日々。
状況が変わった夏休み
状況が一変したのは、昨年の夏休みのことでした。
保護者の集まりで、耳を疑うような噂が飛び込んできたのです。
「ねえ、聞いた?あの子、急に引っ越すんですって」
「えっ、あの子って……まさか、あの?」
「そう。ご両親が離婚することになって、お母さんの実家がある遠方に転校するらしいわよ」
その瞬間、不謹慎だとは分かっていても、心の底からモヤモヤが消えていくような感覚。
「お母さん!あいつがいなくなるんだって!もう、明日からビクビクしなくていいんだよね?」
帰宅した息子も、クラスの連絡網や友人からの連絡で事実を知った様子。
その顔には、転校してきてから一度も見せたことのないような、突き抜けるほど晴れやかな笑顔。
「そうだね。これからは、もっと自由に、楽しく学校へ行けるよ」
相手の家庭に何があったのか、その事情を思えば決して手放しで喜べることではないのかもしれません。
けれど、我が子を追い詰めていた脅威が「不可抗力」によって取り除かれたという現実。
「……本当によかった」
夕暮れのキッチンで、私は独りごとのようにつぶやきました。
正義感や道徳心よりも、ただただ「胸がすっとする思い」が勝った出来事。
翌日から、息子の足取りは驚くほど軽くなり、我が家にはようやく穏やかな日常が戻ってきました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














