「どう?これで親子に見えない?」友人宅の黒猫になりきった私。夜のコンビニまで猫耳姿で出かけてしまった結果
黒猫とおそろいになった午後
春の連休、昔からの友人の家に遊びに行ったときのことです。
友人の家には黒猫がいて、私が遊びに行くと、すぐに足元へすり寄ってきました。
午後にはすっかり懐いてくれて、私もかわいくて仕方がありませんでした。
そこで私は、かばんから黒い猫耳のカチューシャを取り出しました。
100円ショップで見つけ、話の種になるかと思って買っておいたものです。居間にいた友人一家の前で、さっそく頭につけてみました。
「どう?これで親子に見えない?」
「あはは!見える見える。黒い耳までおそろい!」
友人が笑い出すと、高校生の娘もお腹を抱えて大笑い。すっかり調子に乗った私は、さらに猫耳をつまんで言いました。
「これね、取れないの。生えてきちゃったの」
その冗談も受けて、居間は笑いに包まれました。
それからも私は猫耳をつけたまま、友人たちとおしゃべりを続けました。
夕方には共通の友人も加わり、飲み会が始まりました。
最初こそ猫耳を見て笑っていたみんなも、時間がたつにつれて何も言わなくなりました。
私自身も、いつの間にか頭につけていることを気にしなくなっていたのです。
コンビニでも真剣だった私
日が暮れてしばらくすると、お酒とおつまみが底をついてしまいました。
そこで、お酒を飲まない私が運転役になり、友人と高校生の娘を乗せて、近くのコンビニまで買い出しに行くことになりました。
借りたのは、友人の夫のワンボックスカーです。
普段乗っている車とは目線の高さも違い、私は少し緊張しながらハンドルを握りました。
コンビニの駐車場でも、助手席の友人に何度も確認します。
「左、まだ大丈夫?ぶつからない?」
「うん、大丈夫。まだ余裕あるよ」
なんとか無事に車を停めることができ、ほっとしました。
店内では、入口ですれ違った男性にも会釈をして、いつもどおり買い物をしました。
おつまみも真剣に選び、レジでは店員さんに笑顔で声をかけました。
「すみません、これとこれ、温めてもらえますか?」
友人も娘も、猫耳については何も言いません。私もすっかりその存在を忘れていました。
帰り道も慎重に運転し、無事に友人宅へ到着。私は買い物袋を持って居間へ戻りました。
すると、先に入っていた友人の娘が私の頭を改めて見て、ふと声を上げたのです。
「あ、耳……3時間ずっと?」
「え?何が?」
「その猫耳。買い物のときも、ずっとつけてたよね?」
私は思わず、自分の頭に手をやりました。
指先に触れたのは、ふわふわした三角形の耳。
「えっ…うそ!猫耳のままだったー!」
その瞬間、ようやく気づきました。
猫耳をつけてから、もう3時間ほど。私はその姿のまま大きな車を運転し、コンビニで真剣におつまみを選び、店員さんにも普通に話しかけていたのです。
それを思い出すと、恥ずかしいやらおかしいやらで、笑いが止まりません。
友人も娘も大笑い。居間にいたみんなにも笑いが広がりました。
私もその場に転がって、涙が出るほど笑ってしまいました。
そんな私たちのそばで、本物の黒猫だけが、不思議そうに首をかしげていました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














