
四国運輸局が危機感をあらわにした報告書を公表し、日本人観光客の四国離れが浮き彫りに
瀬戸内海の穏やかな景色や、歴史ある温泉、そして豊かな山の幸。魅力に溢れているはずの四国が、いま日本人の旅先として選ばれにくい状況に陥っています。四国運輸局が発表した最新の報告書によると、2025年の日本人延べ宿泊者数は約1253万人で、全国のわずか3%という結果でした。これは地方別で見ても最少の数字です。
一方で、外国人観光客はコロナ禍前と比較して約1.7倍と大幅に伸びており、インバウンド需要の恩恵を強く受けていることがわかります。しかし、宿泊客全体の約9割を占めるのは依然として日本人。この層の呼び込みに失敗すれば、地域の観光産業は立ち行かなくなると、運輸局は警鐘を鳴らしています。
ネット上ではこのニュースに対し、交通インフラの弱さを指摘する声が相次ぎました。
『新幹線1本で行けない。飛行機も主要な空港がない。拠点となる都市がないことも二の足を踏む要因』
『交通系ICカードが使えないところがある。使えても限られた範囲』
といった、移動の不便さや決済システムの遅れを嘆く意見が目立ちます。新幹線が通っていない唯一の地方であるという現実は、タイムパフォーマンスを重視する現代の旅行者にとって大きな壁となっているようです。
また、四国出身者からも自虐を交えた複雑な思いが寄せられています。
『四国って実在したんだねと言われた。幻の大地扱い』
『夏のあの空と川の青さは他にどこでも見たことがない。でもそれならみんな沖縄に行くのか』
美しい自然はあるものの、他の有名観光地との差別化や、特定の季節以外の魅力発信に課題を感じている人が多いことが伺えます。
一方で、観光客が少ないことを逆手にとったポジティブな見方も広がっています。
『混雑が少なく日本人にはむしろ旅行しやすい環境だと思う』
『静かな観光地がたくさんあって、海産物はどこもおいしい』
『素敵な景勝地も売店すらなくひっそりとしている。そういうところが四国のいいところ』
このように、観光地化されすぎていない素朴さこそが四国の真髄であると支持する層も一定数存在します。
四国運輸局は今後、首都圏からの誘客を目指し、2泊3日程度の四国一周モデルコースの提案や、SNSの活用を強化する方針です。
利便性を高めてより多くの人を呼ぶべきか、それとも静寂な聖地としての質を保つべきか。
四国観光のあり方は、いま大きな分岐点に立っています。














