tend Editorial Team

2026.06.25(Thu)

「これくらい嫁の義務だよ」と寝そべる夫→猛暑の台所に8時間こもった妻が残した書き置きとは

「これくらい嫁の義務だよ」と寝そべる夫→猛暑の台所に8時間こもった妻が残した書き置きとは

リビングの夫と、台所の私

お盆に夫の実家へ帰省した日のこと。親戚が10人以上集まる中、義母に言われて私は台所へ回された。男たちは大事な話があるのだという。

涼しいリビングからは、義母や義姉たちの笑い声が絶えず聞こえてくる。一方の私は、エアコンの効かない台所で、汗だくになりながら大量の料理と片付けに追われていた。下げてきた皿を洗い終える前に、また新しい注文が飛んでくる。座る暇など一秒もなかった。

酒の入った叔父たちは、私を見るたびに無遠慮な言葉を投げてくる。

「気が利かない嫁だな」

それでも耐えられたのは、夫だけは分かってくれていると思っていたからだ。限界が近づいた夕方、私はリビングへ行き、寝そべる夫に頼んだ。

「ねえ、ちょっとだけ代わってくれない?」

返ってきたのは、想像もしなかった言葉だった。

テーブルに残した一枚

「これくらい嫁の義務だよ」

夫はクッションに頭をのせたまま、面倒くさそうに笑った。その笑顔を見た瞬間、私の心は完全に冷めた。怒りよりも、深い諦めだった。

結局その日、私は8時間近く台所にこもりきりだった。夜、客間の布団に入っても、いつまでも眠れなかった。暗い天井を見つめているうちに、これまで我慢してきたものが一気に押し寄せてきて、ひとつの決意だけが静かに固まっていった。

翌朝、午前5時。誰も起きてこないうちに、私は荷物をまとめた。そして夫の財布から、帰省にかかった往復の交通費分だけを正確に抜き取った。

テーブルには、一枚の紙を残した。

「家政婦扱いに限界がきました。今後の帰省は二度といたしません」

始発に乗り込んだ私のスマートフォンには、起き出した夫からの着信が次々と入った。一件も出なかった。

家事を担う者がいなくなった義実家は、その朝、男たちだけで大騒ぎになったらしい。

それからの夫は、別人のように変わった。私に何かを強いることをやめ、義実家への帰省を口にすることもなくなった。

「もう、無理にとは言わないから」

そう言って目を伏せる夫を見て、私はようやく少しだけ報われた気がした。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.09.26(Sat)

「客に分かるようにしとけよ」と数分続いた怒鳴り声…震える店員を前に僕が声をかけた理由
tend Editorial Team

NEW 2026.09.26(Sat)

「奥さんは働いてるの?娘さんは何年生?」休日にも連絡してくる同僚から届いた一文に、既読をつけられない夜
tend Editorial Team

NEW 2026.09.26(Sat)

「無理して食べなくてもいいんじゃない?」自分の皿を食べ終えた男性が彼女のパスタに手を伸ばした結果
tend Editorial Team

RECOMMEND

2026.01.12(Mon)

「孫の顔が見たいだけ」とアポなし訪問する義父。だが、孫の悪意ない一言で来る頻度が減った理由【短編小説】
tend Editorial Team

2025.09.06(Sat)

ホスト界の帝王・ローランド「飽き性で毎日違う女の子に会いたいから絶対結婚しない」と断言!衝撃の理由と今後の人生設計とは
tend Editorial Team

2026.08.14(Fri)

源泉100%かけ流し、白濁の純硫黄泉が1時間1,000円!箱根仙石原『箱根温泉山荘 なかむら』の日帰り入浴
tend Editorial Team