「お昼一緒に行きませんか?」毎日届くメッセージに気づいた時→好意だと分かっても逃げ場がなかった職場の現実に残る葛藤
毎日届くようになったひと言
新卒で入った職場に、年上の同僚がいた。
入社直後から気にかけてくれて、デスクにお菓子を置いてくれたりする場面が続いた。
職場に慣れない時期だったから、悪い気はしなかった。
だが、気づいた時にはメッセージアプリへの通知が毎日来るようになっていた。
「お昼一緒に行きませんか?」
最初は一度二度だったのが、やがて毎朝のように届くようになった。
断っても次の日には同じ文面が来る。
業務中にも通知が鳴るたびに体が強ばった。
好意だとは分かっていた。
だからこそ、どう返せばいいか分からなかった。
返信を遅らせても翌日にはまた来る。既読にしたまま止まっても、翌朝には同じ文面が届く。
どう対応するにしても、翌日には職場で顔を合わせなければならない。
エスカレートしていった贈り物
昼食の誘いだけではなかった。
誕生日には手作りのケーキが差し出され、別の日には香水が届き、職場のデスクに花束が置かれる日もあった。
ひとつひとつは好意から来るものだと分かる。でもそれが重なるほど、受け取るたびに重さが増した。
「ありがとうございます」と返すたびに、どこかで自分が嘘をついているような気がした。
嬉しくはなかった。ただ、断れる状況でもなかった。翌日に顔を合わせることを考えると、何も言えなかった。
仕事の話も普通にある。同じ部署で、毎日近くにいる相手だった。
その人に悪意があるとは思わない。
でも、こちらの気持ちを問う前に動く人だった。
相手がどう受け取っているかより、自分がやりたいことが先に来る。そういうタイプの人間だった。
解決しても残った理不尽さ
一人で抱えているのが限界になって、別の先輩に相談した。
その後は贈り物も連絡も止まった。問題は表向き収まった。
それでも廊下ですれ違うたびに空気が変わる感じが抜けなかった。
食堂でたまたま視線が合うと、胃のあたりが重くなる。
解決したはずの話なのに、その人がいる空間にいるだけで気が張った。
同じ部署にいる限り、その気まずさから逃れられなかった。
最終的に部署を移ることにした。
望んで動いたわけではなく、居続けることの消耗を選ばなかっただけだ。
悪いことをしたのは向こうのはずなのに、動いたのは自分だった。
相談したことは正解だったと思う。
でも、なぜ場所を変えるのが自分でなければならなかったのか、その問いにはまだ答えが出ない。
胸の中のモヤモヤだけが、今も静かに居座っている。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














