tend Editorial Team

2026.09.23(Wed)

「ボーナスで返すって約束したんでしょう?」半年間2万円を返さないいとこに、叔母が出した通告

「ボーナスで返すって約束したんでしょう?」半年間2万円を返さないいとこに、叔母が出した通告

半年前に交わした、2万円の約束

親戚の集まりの日取りが決まったと母から聞いたとき、真っ先に浮かんだのは、いとこに貸した2万円のことだった。

貸したのは、その半年ほど前。僕がまだ実家で暮らしていたころのことだ。

その晩、母方のいとこが仕事帰りの作業着のまま家に来た。車の修理代が足りないのだと言い、玄関で僕に頼んできた。

「悪いんだけど、2万円だけ貸してもらえないかな」

少し迷っていると、いとこは続けた。

「来月のボーナスで2万円返すけん」

そこまで言うなら大丈夫だろうと思い、僕は2万円を渡した。

ところが翌月になっても返済の話はなく、いとこから連絡が来ることもなかった。

親戚同士だけに、こちらから催促するのも気が重く、そのまま時間だけが過ぎていった。

そのうち叔父から、いとこが毎週のように飲みに出ているらしいと聞いた。

事情までは分からなかったが、返済の連絡すらないまま半年が過ぎていることに、僕はだんだん納得できなくなっていた。

「助けてもらったと思ってた」と返されて

親戚の集まりの日、料理が一巡したころ、僕は隣にいたいとこへ小声で話しかけた。

「半年前の2万円のこと、覚えてる?」

いとこは少し考えるような顔をしてから答えた。

「ああ、車のときの?あれ、助けてくれたんやと思っとった」

思わず聞き返した。

「いや、貸したんだよ。来月のボーナスで返すって言ったよね」

すると、いとこはもう一度言った。

「え、そうなん。助けてくれたんやと思っとった」

半年前の約束とは、明らかに話が食い違っていた。あまりにあっさり返され、僕は次の言葉が出てこなかった。

そのとき、向かいの席から湯のみを置く音がした。

いとこの母親である叔母が、こちらを見ていた。どうやら途中から話が耳に入っていたようだった。

「ちょっと待ちなさい。借りたものは返さないとだめでしょう」

いとこが黙ると、叔母はさらに続けた。

「ボーナスで返すって約束したんでしょう?来月、ちゃんと返しに行きなさい」

いとこは何か言いかけたものの、そのまま口を閉じた。

叔母は僕のほうへ向き直ると、申し訳なさそうに頭を下げた。

「ごめんなさいね。私、知らなかったの」

翌月、実家の玄関に来たいとこ

翌月の土曜日、いとこが実家へやって来た。

手には茶封筒を持っていた。受け取って中を確認すると、1万円札が2枚入っていた。

「遅くなってごめん。……言ってくれて、ありがとう」

いとこは少し照れたように笑った。

半年も言い出せずにいた僕も、その言葉を聞いてようやく肩の力が抜けた。

その日の夕方には、叔母から母の携帯に「届いた?」とだけ短いメッセージが届いていた。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.09.25(Fri)

「急に降ってきたから、勝手に入れちゃった」距離感が近かったお隣さん。近すぎる距離に感じている違和感
tend Editorial Team

NEW 2026.09.25(Fri)

「事情聴取のように2度聞かれた」マンションの騒音で始まった住人への聞き取り。だが、騒音の正体は
tend Editorial Team

NEW 2026.09.25(Fri)

「また庭に入ってたの?」落ち葉を掃除しに勝手に庭へ入った隣人。2か月後、窓の外で始まった作業
tend Editorial Team

RECOMMEND

2026.09.15(Tue)

「同じ部屋は無理です。私は別に取ります」遠征先で一部屋しか取られていなかったホテル。ホテルのロビーで知った講師の考えに唖...
tend Editorial Team

2025.08.28(Thu)

カップヌードル博物館がただの企業ミュージアムじゃない理由。口コミで判明した予約必須の体験と意外な落とし穴
tend Editorial Team

2026.04.27(Mon)

池上彰氏、NHK早期退職の真相を明かす→「飛び出す勇気と信念がすごい」「大成功したので良かった」と称賛の声相次ぐ
tend Editorial Team