「いつまで家にいるの?」育休で外に出られない私に皮肉を吐いた親戚。帰り道、謝る夫の横で抱えた違和感
夫が休日に通うようになった一軒
下の子を産んでからしばらく、休日になると夫が上の子を連れて出かけていた。
行き先のひとつが、家から少し歩いた場所にある親戚の家だった。
子どもを庭で遊ばせ、お茶を一杯もらって帰ってくる。週に何度か、いつのまにかそれが定例になっていた。
夫が決めて動いていることだった。
私は育休中で、産後の不調が長引いて外出もままならない時期。
夫が気を回してくれていることは分かっていた。上の子も毎回楽しみにしていて、出かける前から靴を履いて待っているくらいだった。
家にこもりがちだった私にとって、その時間は息をつける貴重な数時間でもあった。
「いつもありがとう、お土産持ってくね」
夫がそう言ってお菓子を持っていく姿を、玄関で見送るのが私の日課になっていた。
窓から二人の小さくなる背中を見ながら、早く一緒に出歩けるようになりたい、と何度も思った。
下の子を抱いて挨拶に寄った日
下の子の検診帰り、せっかくだからと夫と一緒にその親戚の家へ顔を出した。
久しぶりに外を歩いた疲れで、ベビーカーを押す足はずっと重かった。
それでも、いつも世話になっている家には会っておきたかった。手土産の小さな箱を抱え直して、玄関の呼び鈴を押した。
玄関先で下の子を覗き込んでくれた親戚が、にこやかに私の顔を見上げた。
優しい笑顔のまま、続けて一言が落ちてきた。
「いつまで家にいるの?」
「そろそろ自分で何とかしないとね」
世間話のように、本当にさらりと出てきた言葉だった。
返事がうまく出なかった。お願いしているのは私ではなく、夫が自分で動いていただけ。
それでも、その小言は私に向けて落ちてきた。隣にいた夫も、瞬間に表情が固まったのが分かった。手土産を渡す手が、少しだけ止まった。
優しいトーンで残された違和感
結局、笑って受け流して家まで帰った。
夫は道々で何度も謝ってくれて、もう通うのはやめようかと言い出すほどだった。
けれど、責任を負うべきは私たち夫婦じゃない気がして、二人ともその場では結論を出せなかった。
夜になっても、その声色は耳の奥でくり返し再生された。
直接的な悪意があったとは思いたくない。それでも、産後の体調と向き合っているこちらの事情を一番分かっていてほしかった人から、その言葉が出た事実は重かった。
育休はあと数か月で終わる。
体調も少しずつ戻ってきている。
それでも、玄関先で穏やかなトーンで告げられた、あの一言は、いまも記憶のどこかに引っかかったまま動いてくれない。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














