「あなたにしか話してないのに」娘の悩みを別のママが知っていた日、仲のいいママ友に私が伝えたこと
話したのは、仲のいいママ友ひとりだけ
二十代の私は、娘を園に送ったあと、同じクラスのママ友とよく立ち話をしていました。年が近いこともあって話しやすく、行事のことから家のことまで、自然といろいろな話をするようになっていました。
ある朝、私は娘のことで少し気になっていることを彼女に話しました。夫にもまだきちんと話していない、小さな悩みでした。
「誰かに聞いてもらいたくて」
「そっか。話してくれてありがとう」
やわらかく聞いてもらえたことで、私は少し気持ちが軽くなりました。
ところが数日後。園の駐輪場で自転車を止めていると、ほかのクラスのママが近づいてきました。
「娘さん、最近どう?ちょっと聞いたんだけど」
思いがけない言葉に、私は返事に詰まりました。
どう答えればいいのか分からず、曖昧にうなずくことしかできませんでした。
しかも、その日の夕方のお迎えでも、そのママはまた娘の様子を尋ねてきたのです。
どうして知っているんだろう。
あの話は、仲のいいママ友にしかしていないはずでした。朝と夕方、二度聞かれるうちに、偶然ではないのだろうと思うようになりました。
次の送迎で、本人に伝えることにした
その夜、娘の寝顔を見ながら考えました。何も言わずに距離を置くこともできます。でも、卒園まではこれからも顔を合わせますし、娘たちも仲良くしています。
それなら、気になったことだけは自分の口から伝えようと思いました。
次の送迎のとき、娘たちが教室へ入るのを見送ってから、私はママ友に声をかけました。
「この前話した娘のことなんだけど、ほかの人から聞かれたの。あなたにしか話してなかったから、正直びっくりして」
ママ友は少し驚いた顔をしました。
「え……心配だったから、ちょっと相談しただけで」
ちょうどそのとき、近くの靴箱で子どもの上履きをそろえていた担任の先生が、こちらを見ました。
「何か園で気になることがあれば、私にも声をかけてくださいね」
そして私に向かって、「今度、ゆっくりお話ししましょう」と言ってくれました。
「はい。お願いします」
先生がその場を離れると、ママ友は少し間を置いてから私を見ました。
「ごめんね。私が軽かった」
「うん。ちゃんと話せてよかった」
それ以上、責めるつもりはありませんでした。ただ、娘や家族のことを誰かに話すときは、ひとこと確認してほしい。その気持ちが伝われば十分でした。
その後、少なくとも私が耳にする範囲では、家のことをほかのママから聞かれることはなくなりました。駐輪場で会ったママとも、今では天気や園の行事について話すくらいです。
翌週、私はお迎えのあとに先生と話す時間をもらいました。娘について気になっていたことを順番に話すと、先生は一つずつ聞きながら、園での様子を教えてくれました。
帰り道、私が娘の手を握ると、小さな手がぎゅっと握り返してきました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














