「急用なの!よろしく!」と子供を押し付けるママ友。だが、夫の一言で顔を真っ赤にして黙った瞬間
迎えに来ない夜が当たり前に
子どもが低学年だった頃、近所のママ友がよく我が家に子どもを預けにきた。週末になると決まってチャイムが鳴る。
「ちょっと買い物の間だけ!」
最初こそお互いさまと引き受けていたが、彼女の「ちょっと」はどんどん長くなった。やがて連絡もなしに朝から置いていくようになり、夜になっても迎えに来ない。
「ごめん、つい遅くなっちゃって!」
夜遅くにそう言って現れたかと思えば、当たり前のように我が家の夕食まで一緒に食べていく。
「ここのごはん、うちの子も気に入ってるみたいで!」
悪気のない笑顔がかえってこたえた。子ども自身に罪はないとわかっていても、毎週末この調子では、こちらの予定が何ひとつ立てられない。さすがに疲れ果てた私は、思い切って夫に相談した。
夫が提示した「料金」
次の土曜日も、彼女は玄関先に子どもを連れて現れた。
「急用なの!よろしく!」
言うが早いか帰ろうとした彼女を、奥から出てきた夫が呼び止めた。
「奥さんの買い物のためにうちが預かるのは、おかしいと思います」
彼女の足が止まった。夫は淡々と金額を口にした。
「預かるなら民間のシッターと同等の料金をいただきます。これまでの分も計算しましょうか」
その瞬間、彼女の顔が真っ赤になった。
「助け合いじゃない!ケチくさいこと言わないでよ!」
声を張り上げて怒鳴る彼女に、夫はまるで動じなかった。
黙り込んで帰っていった背中
夫は穏やかな笑顔のまま、とどめの一言を放った。
「では今度はこちらが毎週末、土日ともお宅に預けます。助け合いですから、断りませんよね」
彼女は何か言い返そうと口を開いたが、声にならなかった。一度、二度と言葉を探すように唇を動かし、それでも続きが出てこない。
「だって、そういうのは……」
言いかけて、また黙り込む。さっきまでの勢いはどこにもなかった。やがて気まずそうに目を伏せ、ブツブツと文句をつぶやきながら子どもを連れて帰っていった。あれきり彼女が我が家に子どもを押し付けにくることはなくなった。地域の集まりで会っても、こちらを見るとそっと視線をそらして足早に通り過ぎる。後になって知ったのだが、彼女は別のママ友宅でも同じことを繰り返し、すでにあちこちで断られていたそうだ。
「うちも先月、急に置いていかれて困ったの」
「やっぱり、どこの家でもそうだったんだ」
そんな話が次々と出てきて、彼女はいつしか周囲から静かに距離を置かれるようになっていた。ずっと言えずに抱え込んでいた言葉を、夫がきっぱり代弁してくれたのだと、今でも思っている。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














