「見せつけてくれるね〜」旅先での夫婦旅行。だが、見知らぬ男性の一言で不快になった瞬間
楽しいはずの旅の帰り
まだ子どもがいなかった頃、私は夫とふたりで箱根を旅していました。数年たった今でも、あの日のことははっきりと覚えています。
一泊の温泉旅行で、料理もお湯も素晴らしく、大満足の時間でした。
あとは電車に乗って帰るだけ、というところまで来ていたのです。
駅のホームで、私たちは次の電車を待っていました。旅の余韻に浸りながら、ふたりで他愛のない話をしていた、そんな穏やかなときのことでした。
見知らぬ子の敵意
ふいに、中学生か高校生くらいの男の子が、私たちのそばへやってきました。
会ったこともない子で、なぜ近づいてきたのかも分かりません。
「見せつけてくれるね〜」
その子は、旅行中の私たち夫婦を指して、そんな言葉をぶつけてきたのです。
悪意のこもった口ぶりに、私はしばらく反応できませんでした。
ただ並んで電車を待っていただけの相手に、どうしてそこまで言われるのか。まったく見当がつかず、私はただ戸惑うばかりでした。
続いていく絡み
気味が悪くて、私たちは少し離れた場所へ移りました。
それでも、その子は距離を詰めるようにして、しつこく追いかけてきたのです。
ずいぶん長いあいだ、その子はしつこく私たちのまわりをうろついていました。
「気持ち悪い」という声を、飽きることなく投げ続けてきます。
夫は「相手にしないでおこう」と小声で言って、私をさりげなくかばってくれました。
その落ち着いた様子に、私はどうにか救われていたように思います。
正直に言えば、恐ろしいというより、ただただ不快でした。楽しかった旅の締めくくりを、なぜ見も知らぬ相手に汚されなければならないのか、という悔しさもこみ上げてきました。
電車がホームに入ってくると、その子はもう追ってはきませんでした。何がそんなに気に入らなかったのか、結局最後まで分からずじまいでした。
それでも、あの理由のない絡みつく視線と声だけは、今も忘れられません。楽しい旅先ほど、ふと背中がざわつくことがあるのです。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














