「毎月これだけ返してれば、そのうち終わる」毎月12万円の借金返済で生活を切り詰めていた私。だが、明細の一文に気づいた結果
食費を削り続けた毎日と、頭の中の楽観論
仕事終わりに立ち寄ったコンビニのATMから、利用明細が一枚、すうっと出てきました。
普段ならそのままゴミ箱に捨てていた紙片を、その日に限って、僕はポケットにしまいました。
家までの帰り道、なぜかその明細が、コートの胸ポケットの内側で妙に熱く感じられたのです。
当時、僕の毎月の手取りは二十二万円。
そこから十二万円を、複数の消費者金融への返済に回していました。
食事は自炊中心、外食はほぼゼロ、洋服も二年買っていません。
友人の誘いはすべて断り、休日はベッドで体力を回復させるだけの日々です。
それでも、頭の中はどこか楽観的でした。
「毎月これだけ返してれば、そのうち終わる」
本気でそう信じていたのです。
明細をめくって元金がどれだけ減ったかを確認したことは、ほとんどありませんでした。
残高をぼんやり眺めて、次のシフトに向かう。
気づけば、その繰り返しで二年が過ぎようとしていました。
ポケットの明細を広げた瞬間、走った冷たい感覚
その夜、家に帰り着き、リビングの床に座り込んでから、僕はゆっくりと明細を広げました。
蛍光灯の白い光の下で、行ごとに数字を追っていきます。
毎月の返済額、十二万円。
その下に、内訳の二段が並んでいました。
「元金充当額」
「利息充当額」
元金の数字に目を留めた瞬間、僕の指先がぴたりと固まります。
そこに記載されていたのは、わずか数千円。
残りの大部分が、すべて「利息」として消えていたのです。
「このままでは死ぬまで払い続けることになる」
声に出してみると、自分の声がやけに低く響きました。
食費を切り詰め、生活のすべてを犠牲にして稼いだ十二万円が、借金の元本をほとんど削らないまま、毎月吸い込まれ続けていた。
背筋に、すうっと冷たいものが走りました。
胸の奥で、何かがゆっくり崩れていく音が聞こえた気がします。
その夜のうちに、僕はスマートフォンで弁護士事務所を検索し始めていました。
翌朝には、いちばん早く相談に乗ってくれる事務所に、震える指で予約の電話を入れていたのです。
もしあの夜、明細を広げないまま走り続けていたら。
そう想像するだけで、いまでも夜中にふと、胸の奥に冷たい風が吹くのを感じます。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














