引用:写真AC
自分を特別扱いして当然と詰め寄る自称お得意様。レジ袋有料化で露呈した傲慢な振る舞いと、店員を困らせて悦に浸る心理
便利なはずのコンビニが、誰かにとっての歪んだ承認欲求を満たす場所になってしまう。京都府のコンビニで働く50代の男性は、ある常連客の言動に頭を抱えていました。頻繁に来店するだけで、顔も好みも全て把握されていて当然だと決めつけるその客は、まさに自称・お得意様の典型です。
お店はシフト制。毎回同じスタッフが対応するわけではないという基本すら、その人の世界には存在しないようです。レジに立つのが誰であれ、いつもの、の一言で全てが完結すると信じて疑わない。自分の存在が世界の中央にあるかのような振る舞いは、周囲の空気をじわりと凍らせます。
特に胸が痛むのは、右も左もわからない新人スタッフへの態度です。買い物カゴを置くなり、あとタバコな、とぶっきらぼうに告げる。銘柄を尋ねようものなら、顔を覚えろ、ワシは常連や、と説教が始まる始末。困惑する背中を眺めて、どこか満足げにしている様子は、もはや接客への期待ではなく、相手を支配したいという欲求の現れに他なりません。
不思議なことに、この客はスタッフの顔を全く識別していないのです。半年間も担当し続けているのに、会うたびに、お前は新人か、と問いかける。自分のことは認識させたいのに、目の前の人間にはこれっぽっちも関心がない。そのちぐはぐなコミュニケーションに、現場からはため息が漏れます。
SNSでは、こうした理不尽な振る舞いに批判が相次ぎました。
『コンビニの店員さんは便利なシステムの一部じゃない。血の通った人間なんだよ』
『いつものを強要するなら、まずは相手の名前を覚えるくらいの敬意を持つべきでは』
『新人をいじめて優越感を得るなんて、あまりにも寂しい人生に見えてしまう』
そんな傲慢さが最悪の形で爆発したのが、レジ袋の有料化でした。法律だからと説明しても、ワシは神様なんやからタダで寄越せ、と店内に怒声を響かせたのです。しかし、最終的には頼みにしていたベテランスタッフからも突き放され、誰にも相手にされなくなったことで、ようやく静けさが戻りました。
今は無言で買い物をするようになったというその客。お店は自分を主役にしてくれる舞台ではないと、ようやく気づいたのかもしれません。
カウンターを挟んで対峙するのも、一人の人間。
そんな当たり前のことが、少しずつでも浸透していくことを願わずにはいられません。














