「まだ早いんじゃないかしら」顔合わせの席で繰り返し結婚を反対した相手の母→そわそわする彼に見切りをつけた30代
料亭の個室に現れた、相手の母親
お見合いの後、初めての顔合わせの席。
相手とそのご両親、私とこちらの両親で6人のはずだった。
けれど数日前に、相手から事情を聞かされていた。
お母さんがまだ結婚に反対していて、当日も同席させたいという連絡が入っていたのです。
お互い30歳目前で、いまさら大反対される年齢でもないだろうと正直驚いた。
それでも当日は穏やかに迎えるつもりで、私は身支度を整えてきた。
事前に何度も「ご両親には説得しておいてね」と伝えていたのは、こうなる事態を避けたかったからだ。
彼は「大丈夫、ちゃんと話してあるから」と笑っていたはずだった。なのに当日になって、その言葉の中身がほとんど何も実っていなかったことを、入室の瞬間に思い知らされたのです。
挨拶を済ませて席につくと、最初の数分は和やかに過ぎた。問題は料理が運ばれてきた頃から、少しずつ顔を出してきたのです。
隣で動かない彼に、見切りをつけた瞬間
相手の母は、こちらの両親に向かって柔らかい口調で同じ趣旨を繰り返した。
「まだ早いんじゃないかしら」
住む家を整えてから、仕事の安定を見てから、もう少し時間をかけて。
理由を変えながら、結局言いたいことは同じだった。
事前に何度も「ご両親には説得しておいて」と頼んでいたはずなのに、内側からそれが崩れていく音がした。
私の隣で、相手はずっとそわそわしていた。
母親の言葉に視線を落とし、グラスの水を意味もなく口に運ぶ。
母を制止することも、自分の言葉で意思を表明することもなかった。
何か言うかと思って何度か横顔を見たけれど、そのたびに彼は目線を逃がしていきました。
(この人は、自分の家族に向き合うことを後回しにしてきたんだ)
こちらの両親が静かに相槌を打ってくれているのが、申し訳なくて仕方なかった。
私のために遠方から時間を作って来てくれた人たちを、こんな空気の場に座らせてしまっている。
それでも私の中では、このお見合いの行き先がはっきり見えていたのです。自分の親も説得できない人と一緒に、これから先の長い時間を歩いていけるとは思えなかった。
会が終わって帰宅した後、私は数日で相手に連絡を入れた。改めて、お断りさせてください、と。声に出した瞬間に肩がふっと軽くなった。30歳目前で、自分の人生を自分で選び直せた感覚が、いまも残っている。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














