「疲れたから無理」育休中なのにスマホゲームばかりする夫。だが、産科医の一喝で態度が一変
育休中も動かない夫
生後1ヶ月間、夫は育休を取っていた。
それでも沐浴をしていたのは私か、手伝いに来てくれていた母だった。
夫は毎日ゲームか昼寝で過ごし、夜中に赤ちゃんが泣いても起き上がる気配がなかった。
育休中であることを、夫自身が忘れているかのようだった。
退院してすぐの体で、家事も育児もひとりで回した。休める時間も、まとまって眠れる夜もほとんどなかった。
夫に何度か声をかけようとしたが、「疲れたから無理」「難しい」という反応が返ってきて、それ以上踏み込めなかった。
言いたいことは山ほどあったのに、口に出すたびに気力が先に折れた。言い争いをしたところで状況が変わる気もしなかった。
育休を取ってくれたことへの感謝と、現実のギャップが積み重なるばかりだった。
1ヶ月検診で起きたこと
赤ちゃんの1ヶ月検診に、夫も同席した。
診察室に入るまでは夫も和やかな様子だった。診察が一通り終わったあと、産科の先生が夫に向かって静かに聞いた。
「沐浴は誰がやってるの?」
夫はしばらく間を置いてから、妻か妻の母がやっていると答えた。
少し誇らしげにさえ聞こえた。先生の表情が変わった。
「退院したばかりで奥さんも体が全快してないと思います、旦那さんも手伝ってあげてください」
夫は黙ったまま何も返せなかった。
私はその場でただ聞いていたが、ずっと喉の奥につかえていたものがようやく少し解けた気がした。
自分では言い出せなかった言葉を、先生がはっきりと夫に届けてくれた。私のいない場で話してくれたことが、特に心に響いた。夫に届く言葉があるとしたら、こういう形だったのだろうと今でも思う。
翌日の夫の背中
翌日の夕方、夫が浴室の準備を始めた。「俺がやってみる」と短く言って、赤ちゃんをそっとお湯の中に入れた。
慣れない手つきで一生懸命支えながら沐浴していた。
入れ方が怖くて見ていられないほどおぼつかなかったが、真剣な顔をしていた。
途中で私が引き継いだが、自ら動こうとした姿が見られたことに胸が温かくなった。
翌日から夫は少しずつ赤ちゃんに関わるようになった。完璧ではないけれど、変わろうとしている。あの検診の日がなければ、そのきっかけはなかったかもしれない。先生の一言が確かに何かを変えた。
その後も夫の動きは早くなかった。沐浴を任せた日もあれば、結局私がやった日もあった。でも、ゲームを優先しなくなったのは確かだ。育休の残り2週間、夫なりに育児に向き合う時間が増えた。
使えないままでは終われない、と夫が口にしたのは復職前日だ。
あの産科医の一喝がなければ、その一言も出ていなかった。停滞していた家を確かに動かしてくれた朝だった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














