「文句あるなら働け」単身赴任中に子供のお金を使い込んだ夫。だが、妻が資格を取り自立した結果
使い込まれた子ども手当
単身赴任という名目で、夫が家に帰らなくなって三年が過ぎた。
六年の結婚生活で四度も転職を繰り返し、生活費はほとんど入れてくれなかった。
幼い子どもを抱え、家事も育児も私が一人でこなす毎日だった。
それでも夫は、たまに帰ってくればソファに寝転んでスマホを触るだけだった。
「今月、生活費まだもらってないんだけど」と切り出しても、返事はいつも同じだった。
「今は余裕がない」
その言葉を何度飲み込んだか分からない。
ある日、四ヶ月に一度の子ども手当が振り込まれる口座を確認して、私は凍りついた。
残高が、空だったのだ。
「子供のために残したお金はどこいったの!?」
「使ったけど?」
悪びれる様子もなく、夫はそう言い切った。
「あれは子どものためのお金でしょう」
「文句あるなら働け」
子どものための大切なお金まで自分のために使い込む人なのだと、そのとき初めてはっきり分かった。
資格を取り、家を出た日
この人を頼っている限り、子どもの未来まで削られていく。
私は覚悟を決めた。
まず、家計を夫任せにするのをやめた。
手当も生活費もすべて自分の口座で管理し、夜は子どもを寝かせてから資格の勉強に充てた。
テキストを開くと眠気が襲ってきたが、通帳の空欄を思い出すたびに目が覚めた。
半年後、医療事務の資格を取り、近くのクリニックで働き始めた。
細くても、自分で稼いだお金が毎月きちんと入る安心は、何ものにも代えがたかった。子どもに好きな習い事をさせてやれたときは、思わず涙がこぼれた。
収入の見通しが立った日、私は離婚を切り出した。
「待てよ、俺がいないと生活できないだろ」
「もう、あなたのお金はあてにしていません」
夫は言葉に詰まり、視線を落として、それきり何も言えなかった。
離婚後、元夫は相変わらず職を転々としていると聞く。
一方の私は、職場で頼られる存在になり、子どもと笑って暮らせている。
あの人に「文句あるなら働け」と言われた日が、私が自分の足で立った出発点になった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














