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2026.06.16(Tue)

「愛想を振りまく必要なんてないでしょ」と私を無視するママ友。だが、こちらからママ友を無視すると

「愛想を振りまく必要なんてないでしょ」と私を無視するママ友。だが、こちらからママ友を無視すると

選り好みされる挨拶

保育園の送り迎えで、いつも数人のママを従えている人がいた。お気に入りには蜜のように甘いのに、そうでない保護者には無視や陰口を平気で向ける。その差は、見ていて気持ちのいいものではなかった。

私は彼女のお眼鏡にかなわなかったらしく、挨拶はことごとくスルーされた。

「おはようございます」

声をかけても、彼女の視線は私を通り抜けていく。あるとき、よその子のママとの立ち話で、こんな言葉が漏れ聞こえてきた。

「誰にでも愛想を振りまく必要なんてないでしょ」

私のことを言っているのは、明らかだった。

挨拶を大事にしてきた身としては、その考え方そのものに腹が立った。

「お迎え、ご一緒ですね」

当たり障りなく声をかけても、彼女はわざとらしくため息をついて、別のママのほうを向くだけ。私は機嫌をうかがうのに、いいかげん疲れてしまった。

追ってきた視線

ある朝、私は彼女への対応をすっぱり変えた。気を遣うのをやめて、彼女をそこにいない人として扱うことにしたのだ。

挨拶もしない。目も合わせない。ただ通り過ぎる。そのかわり、ほかのママには今まで通り明るく声をかけた。

「おはようございます。お子さん、もう熱は下がりました?」

はじめは気づかないふりをしていた彼女だが、二日、三日と過ぎるうちに、様子が変わってきた。私が園庭を歩くたび、視線が背中に張りつくのを感じる。

そして、ついに向こうから動いた。

「あの、おはよう。最近、忙しいの?」

あれほど無視していた相手が、笑顔を作って近づいてくる。私は足を止めず、小さく頭だけ下げて通り過ぎた。

翌朝はもっとあからさまだった。

「ねえ、なんか私、避けられてる気がして」

声に焦りがにじんでいた。お気に入りのママたちも、彼女のうろたえぶりに気づいて、ちらちらとこちらを見ている。

「気のせいじゃないですか」

私はそれだけ返して、表情を変えなかった。すがるような目をした彼女が、言葉を探しているのが分かる。

「私、別に、あなたのこと嫌いとかじゃ……」

言い訳が尻すぼみになり、彼女はとうとう黙り込んだ。気まずそうに目を伏せ、いつもの輪へそそくさと戻っていく。

さっきまでの取り巻きたちも、気づかわしげに彼女の顔をのぞき込んでいた。挨拶を選り好みしていた人が、今度は私の機嫌をうかがっていた。

一度こじれた信頼は、そう簡単には元に戻らない。今も私は、にこやかに寄ってくる彼女と、ほどよい距離を保ったまま付き合っている。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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