tend Editorial Team

2026.08.10(Mon)

「この子は1000円でいいんじゃない?」聞こえてきたお年玉の相談。だが、決められた金額に感じた違和感とは

「この子は1000円でいいんじゃない?」聞こえてきたお年玉の相談。だが、決められた金額に感じた違和感とは

初めて参加した夫の親戚のお正月

結婚してから初めて、夫の親戚が集まるお正月に子どもを連れて参加したときのことです。

義実家の居間には十人ほどが集まり、久しぶりに顔を合わせた親戚同士でにぎやかに話していました。

私はまだ名前と顔が一致しない人も多く、夫の隣で話を聞きながら、時々お茶やお菓子を運んでいました。

「そんなに動かなくてもいいのよ。座ってて」

義母はそう言ってくれましたが、何もしないでいるほうが落ち着きません。

湯呑みがいくつか空になっているのに気づき、私は急須を持って台所へ向かいました。

聞こえてきたお年玉の相談

台所の手前にあるダイニングまで来ると、義母と親戚の女性二人がテーブルを囲んでいました。

テーブルの上には何枚ものポチ袋と、お年玉を渡す子どもの名前を書いた紙が置かれています。

「○○ちゃんは小学生だから3000円でいいよね」

「じゃあ、その弟は2000円にしようか」

どうやら毎年、親戚同士でだいたいの金額を相談しているようでした。

そこまでは、特に気になりませんでした。家ごとに金額が大きく違わないように決めているのだろうと思ったからです。

ところが次に、わが子の名前が出ました。

「この子は1000円でいいんじゃない?」

「そうね。あっちは毎年集まりに来てるけど、この家は今年初めてだし」

その言葉を聞いて、私は思わず足を止めました。

同じくらいの年齢の親戚の子には3000円。けれど、うちの子は1000円。

金額そのものよりも、会う回数や家同士の付き合いの濃さで、子どもへのお年玉まで分けて考えていることが意外でした。

子どもは何も知らないまま

私は気づかれないようにその場を離れ、結局お茶を入れないまま居間へ戻りました。

「あれ、お茶は?」

夫に聞かれ、私はとっさに「忘れちゃった」と笑いました。

そのあと子どもたちは順番にポチ袋を受け取り、わが子も嬉しそうに頭を下げていました。

「ありがとう!」

もちろん、子どもは中身を比べたりしません。親戚の子たちも何も知らない様子でした。

夜、布団に入ってから、私は夫に話そうか迷いました。

お年玉は気持ちですし、いくら包むかは渡す側の自由です。1000円が悪いわけでもありません。

それでも、「今年初めて来た家だから」という理由で最初から金額を分けられていたことが、どうしても心に残りました。

結局、その夜は何も言いませんでした。

翌朝、子どもはもらったポチ袋を大事そうにバッグへしまっていました。その姿を見ながら、来年のお正月も同じように笑って参加できるだろうかと、少しだけ複雑な気持ちになったのを覚えています。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.09.25(Fri)

「急に降ってきたから、勝手に入れちゃった」距離感が近かったお隣さん。近すぎる距離に感じている違和感
tend Editorial Team

NEW 2026.09.25(Fri)

「事情聴取のように2度聞かれた」マンションの騒音で始まった住人への聞き取り。だが、騒音の正体は
tend Editorial Team

NEW 2026.09.25(Fri)

「また庭に入ってたの?」落ち葉を掃除しに勝手に庭へ入った隣人。2か月後、窓の外で始まった作業
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.12.31(Wed)

「別にいいでしょ!お金は払うわ」食べ放題で大量に残した客→店長の正論で二度と来なくなった話【短編小説】
tend Editorial Team

2026.06.06(Sat)

「迷惑だから、いつも配らなくてもいいのに」職場でお菓子を配っていた私に嫌味を言う同僚→配り終わった後に抱えた葛藤
tend Editorial Team

2026.09.08(Tue)

温泉は閉まっていて、駅まで歩くことに…それでも友人と「楽しかったね!」と振り返った星空旅行
tend管理者