「ここに並んでいたんだけど」レジの前で割り込みした客。店員が最後尾を案内すると気まずそうに移動したワケ
レジの横から入ってきた男性
夕方、買い物を終えてレジへ向かうと、五、六人ほどの列ができていました。
その店では、レジの正面ではなく、少し離れた通路側から一列に並ぶようになっています。床には案内の表示がありましたが、混雑していると少し分かりにくい場所でした。
私が列の後ろで待っていると、買い物かごを持った男性が、レジの横から直接カウンターの前へ進んでいきました。
ちょうど前のお客さんの会計が終わったため、男性はそのまま商品を置こうとします。
すると、列の先頭にいた女性が困ったように男性を見ました。
「すみません、こちらに並んでいるんですけど」
声をかけられた男性は、驚いたように振り返りました。
「えっ。自分もさっきから、この辺で待っていたんだけど」
男性は、レジ横の商品棚の近くに立っていたようです。本人としては順番を待っていたつもりだったのかもしれません。
ただ、ほかのお客さんから見れば、列の途中へ入ったようにしか見えない状況でした。
店員が案内した最後尾
レジを担当していた店員は、男性の商品を受け取る前に、列の方向へ手を向けました。
「申し訳ございません。こちらの表示に沿って、一列にお並びいただいております」
「でも、俺はこの近くで待っていたよ」
「分かりにくくて申し訳ありません。現在の最後尾は、あちらになります」
店員が示した先には、床の案内表示に沿って並ぶ客の列がありました。
男性は表示と列を交互に見たあと、少し納得できない様子で言いました。
「ここにいればいいのかと思ったよ」
「申し訳ございません。順番にご案内しておりますので、最後尾からお願いいたします」
店員は強い言い方をせず、同じ案内を落ち着いて繰り返しました。
男性もしばらくその場に立っていましたが、後ろに並んでいる人たちの存在に気づいたのか、やがて商品を持ち直しました。
「分かった。じゃあ、あっちに並ぶよ」
少し気まずそうな表情を浮かべながら、男性は列の最後尾へ移動していきました。
店員は先頭で待っていた女性に向き直り、普段どおりに声をかけます。
「お待たせいたしました」
男性が本当に割り込むつもりだったのか、それとも列の場所を勘違いしていたのかは分かりません。
それでも、店員が感情的にならず、並ぶ場所と順番だけをはっきり伝えたことで、大きな言い争いにはなりませんでした。
レジの列は、その後も何事もなかったように進んでいきました。混雑しているときほど、分かりやすい案内と冷静な対応が大切なのだと感じた出来事です。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














