「レジ打ちが遅すぎる!」休日のスーパーで怒鳴った男性。会計前のアイスを食べ始め、店長が伝えた正論
かごの中身を数えていた息子
その日は日曜で、お昼を過ぎたスーパーはかなり混んでいました。どのレジにも列ができていて、なかなか順番が回ってきません。
小学生の息子は退屈したのか、かごの中の商品を指で一つずつ数えていました。
「ねえ、あと何人?」
「あと5人くらいかな。もうちょっと待とう」
「アイス、溶けない?」
「家までなら大丈夫だよ」
そんな話をしていたとき、隣の列から突然、大きな声が聞こえました。
「ちょっと、遅すぎないか?さっきから全然進んでないだろ!」
年配の男性が、レジ係の女性に向かって声を上げていました。
女性は一瞬驚いた様子でしたが、手を止めずに「申し訳ありません」と頭を下げます。
それでも男性の苛立ちは収まらないようでした。少しすると、また大きな声が響きました。
「だから、レジ打ちが遅すぎるって言ってるんだよ!」
周囲の人たちも思わず男性のほうを見ました。息子も私の腕を軽く引っ張ります。
「お母さん、あの人すごく怒ってるね」
「うん。こっちはもう少し待とうね」
私はそう答えましたが、男性の声はまだ続きました。
「こんなに待たされたら、アイス溶けるだろ」
そう言った男性は、手に持っていたアイスのふたを開けると、まだ会計をしていないまま食べ始めたのです。
息子が驚いた顔で私を見上げました。
「え…まだお金払ってないよね?」
「うん、まだだね」
私もそれ以上、何と説明すればいいのか分かりませんでした。
すると後ろに並んでいた男性客が、近くにいた店員へ声をかけに行きました。
店長がお願いしたのは、アイスの会計だった
ほどなくして、店長らしき男性がやってきました。
食べかけのアイスを確認すると、落ち着いた声で話しかけます。
「お客様、こちらはまだお会計前の商品です。先にお代をお願いできますか」
男性はアイスを持ったまま、不満そうに答えました。
「こんなに待たされたら溶けるだろ。だから食べただけだよ」
「お待たせして申し訳ありません。ただ、お召し上がりになった商品のお会計はお願いいたします」
「こっちはずっと待ってるんだぞ」
男性はまだ納得していない様子でした。
店長は少し間を置くと、近くのサービスカウンターを手で示しました。
「はい、お待たせしていることは申し訳ありません。こちらの商品だけ、先にカウンターでお会計させてください」
男性はしばらく黙っていましたが、やがて列を離れ、サービスカウンターへ向かいました。
そこで財布を出し、食べかけのアイスの代金を払っていました。
騒ぎが収まると、私たちの列も少しずつ進み、やがて会計の順番が来ました。
袋に商品を入れていると、息子がサービスカウンターのほうをちらりと見ました。
「あの人、ちゃんと払ったんだね」
「うん。払ってから食べるのが普通だからね」
息子は少し考えてから、自分のアイスを持ち上げました。
「じゃあ、これはいちばん上に入れる。溶けたら嫌だもん」
「そうしようか」
息子はうなずくと、自分のアイスを袋のいちばん上へそっと置きました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














