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2026.10.22(Thu)

「この子はまだなめられないんだ」キャンディーを持って追いかけてくる男の子。息子を抱えて逃げた私が思わず吹き出した理由

「この子はまだなめられないんだ」キャンディーを持って追いかけてくる男の子。息子を抱えて逃げた私が思わず吹き出した理由

まっすぐ近づいてくるキャンディー

その日、私は1歳くらいの息子を連れて、ショッピングセンターの子どもの遊び場に来ていました。

息子はマットの上に座り、両手に持った積み木をカチカチと打ち鳴らしてごきげんです。

私は隣にしゃがんで、その様子を見守っていました。

すると、2歳くらいの男の子が、棒付きキャンディーを高く掲げて近づいてきました。

男の子の視線は、まっすぐ息子に向いています。

「ん?どうしたのかな?」

私が声をかけるより先に、男の子は息子の目の前まで来ると、キャンディーを口元にぐっと近づけました。

「わっ、ありがとう!でもね、この子はまだなめられないんだ」

慌てて息子を抱き上げ、少し後ろへ下がりました。

ところが男の子は、キャンディーを差し出したまま一歩前へ。

私がもう一歩下がると、また一歩近づいてきます。

「ええと、お母さんはどこかな?一緒に探そうか」

そう聞いても、男の子は息子を見つめたまま。

どうやら、どうしてもキャンディーを渡したいようです。

「ごめんね。まだ食べられないんだよ」

せっかくの好意を断るのも心苦しいのですが、息子に食べさせるわけにはいきません。

それでも男の子は、にこにことキャンディーを差し出してきます。

私が下がれば、男の子も進む。

そんなやり取りを繰り返しているうちに、気づけば遊び場のすみまで来ていました。

吹き出したのは私のほう

とうとう私の背中が、壁に軽く当たりました。

抱っこしている息子のよだれかけに、キャンディーの先が触れそうです。

「わわっ、ちょっと待って!くっついちゃうから!」

そのとき、通路のほうから女性が慌てて駆け寄ってきました。男の子のお母さんです。

「すみません!この子、今なんでも人にあげたい時期で…!」

お母さんは申し訳なさそうに頭を下げました。

ところが男の子は、そんなことはお構いなし。

今度は私の顔を見上げると、キャンディーをさらに高く差し出しました。

そして、とびきりの笑顔で一言。

「どーぞ!」

その満面の笑みを見た瞬間、私は思わず吹き出してしまいました。

こちらは必死にキャンディーから息子を遠ざけようとしていたのに、男の子はただ、あげたくて仕方がなかったのでしょう。

「ありがとうね。すごくうれしいよ。でも、気持ちだけもらうね」

私が笑いながら伝えると、お母さんもほっとした様子で、男の子の目線に合わせてしゃがみました。

「ありがとうって。よかったね」

すると男の子は、手元のキャンディーをじっと見つめたあと、くるりとお母さんのほうを向きました。

「ママ、どーぞ!」

「えっ、今度はママ?」

お母さんは苦笑いしながらキャンディーを受け取りました。

ようやくひと安心。そう思った次の瞬間です。

私の腕の中で息子がもぞもぞと動き、ずっと握っていた積み木を、男の子に向かってぐいっと差し出したのです。

まるで「ぼくも、どーぞ!」と言っているようでした。

お母さんと私は顔を見合わせ、そろって笑い出しました。

「どうやら、こっちの子にもうつっちゃったみたいですね」

キャンディーをめぐってあんなに慌てていたのに、最後は息子までおすそ分けに参加するとは。

思いがけない子ども同士のやり取りに、すっかり笑顔になった出来事でした。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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