tend Editorial Team

2026.05.11(Mon)

「こういうものだから」誰も命じないのに台所へ吸い込まれていく女性陣→夫に伝えても変わらなかった一日

「こういうものだから」誰も命じないのに台所へ吸い込まれていく女性陣→夫に伝えても変わらなかった一日

命令されたわけではないのに

義実家での親戚の集まりの日。料理が並び始めた頃、私は義姉や義叔母と一緒に台所に立っていました。義母から最初に頼まれたのは、ほんの一言です。

「ちょっと手伝ってね」

それなのに、いつの間にか女性だけが台所に集まり、男性陣はリビングで麦茶やビールを片手にテレビを眺めている。そんな構図ができあがっていました。

洗い物の手を止めない義叔母が、ため息まじりにつぶやきました。

「こういうものだから」

その一言で、私は固まってしまいました。違和感を抱いていたのは私だけじゃなかったのに、誰もそれを口には出さない。

台所の蛇口から流れる水の音だけが妙に大きく響いて、手を止められませんでした。

夫に伝えてみた、けれど

取り皿を運ぶふりをしてリビングに出て、夫の隣で小さく声をかけました。

「ねえ、台所こっちだけで回してるんだけど」

夫は気づいた顔をしてくれました。それでも腰は浮きませんでした。

場の空気を壊したくなかったのか、義父や義祖父たちの手前なのか、当日のうちに動くことはなかったんです。

結局、煮物の温め直しから後片付け、湯飲みを洗うところまで、ほとんど女性陣で回しました。

私が一番動き、一番汗をかき、最後に椅子に座ったときには夕方の光が傾き始めていました。

誰も悪気はないのかもしれない。でも誰も得をしないこの空気を、変えたいと思いました。

後日、少し変わった空気

家に帰ってから、もう一度夫に話しました。

今日のあの空気はおかしいよと。

夫はそのときは黙っていましたが、後日、義母にそっと話してくれたようです。

次の集まりでは、義父が小鉢を運んでくれる場面がありました。

義弟もコップを下げてくれました。

劇的にではないけれど、少しずつ空気が動き始めています。

それでも、あの日に飲み込んだ違和感は今も胸の奥に残ったままです。

一度動き出してしまえば変えられるのに、なぜ最初の一歩がこんなにも重かったのか。考えると、まだ答えが出ません。

義母も義父も、悪い人ではありません。ただ「こういうものだから」という空気の中で長く過ごしてきただけ。

だからこそ、誰も悪者にしたくなかった。それが余計に苦しかったのかもしれません。

次の集まりまでに、私はもう少し自然な形で手を抜く方法を考えています。

お惣菜を持参する、後片付けは持ち回り制を提案する。小さな仕掛けを少しずつ重ねていけば、いつか空気はもっと軽くなると信じたい。台所の入口で立ち止まらずに済む日が、いつか来てほしいと願っています。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.10.05(Mon)

「えー、かわいい!これ着る!」買い物に失敗したと思った母。数年後、娘を見て笑った理由
tend Editorial Team

NEW 2026.10.05(Mon)

「昨日のは、なんていう曲?」隣のお風呂の歌声を気にしていた私。だが、ママ友の一言で固まった理由
tend Editorial Team

NEW 2026.10.05(Mon)

「Mなら余裕だよ」とサイズ表を見なかった私。だが、届いたジャケットを長男が着て分かった勘違い
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.11.21(Fri)

鬼滅の刃』新作映画が世界で1000億円突破!日本映画史塗り替える快挙に「世界の映画史に残る」と大反響
tend Editorial Team

2026.06.17(Wed)

「彼氏が、女連れであそこに入っていったの!」突如、女友達に呼び出された。見てしまった裏切りの現場とは
tend Editorial Team

2026.03.10(Tue)

「めちゃくちゃ混んでるな」満車の駐車場。30分待ち、空いた場所に駐めようとした瞬間、信じられない光景を目にする
tend Editorial Team