「どういう関係?必要ないよね!」連絡履歴を見ては問い詰めた彼→忘年会で再会した友人と歩き出した
問い詰める声が日常になった
共通の知り合いを介して付き合い始めた彼は、最初こそロックを外したスマホをこちらに渡してくる人だった。
隠しごとなんてないよ、という顔だった。
同じグループで遊んでいた頃から知っている彼に、私は何の警戒もしていなかった。
それが、いつの間にか反転した。
お風呂上がり、髪を拭いていると、彼の手にはこちらのスマホがあった。
連絡先一覧を上から順にスクロールしている。画面を覗き込む横顔が、付き合い始めた頃の彼とは別人のように見えた。
「どういう関係?必要ないよね!」
男性の名前が並ぶ画面を指差して、口調が強くなる。
職場の同僚、学生時代の同級生、相手を一人ずつ説明させられた。
やり取りの内容まで遡って読まれることもあって、こちらは誰のメッセージにも素直に返信できなくなった。
仕事帰りも自由ではなくなった。
コンビニで寄り道しただけで「誰かいた?」と聞かれる。理由を伝えても、納得しているのかしていないのかわからない返事が返ってきた。
気づけば、定時で職場を出たのに玄関で時計を確認する習慣がついていた。誰と一緒だったかを毎晩説明する暮らしが、いつの間にか当たり前になっていた。
忘年会の夜にもらった一通から
そんな頃、学生時代の友人から忘年会の誘いが届いた。
男性も来ると最初から伝えられていた。
彼に話せば、出かけさせてはくれない。私は急用と言って家を出た。
店の引き戸を開けると、懐かしい顔が並んでいた。
卒業以来、何度か連絡を取り合っていた友人が、奥の席で手を上げる。
「久しぶり」
気を張らずに話せる時間が、こんなに楽だったことを忘れていた。
詮索されない夜が、こんなに穏やかだったことを思い出した。
スマホを伏せていなくていい、何時に帰るかを言い訳しなくていい、それだけで肩の力が抜けていく。
グラスを片手に昔話で笑い合うあいだ、彼から届く着信のことすら、頭の隅から消えていた。
その夜、私は気持ちを固めた。
後日、彼ときちんと話し、関係を終えた。引き留めの言葉が来ても、もう揺らがなかった。
(過関的な人とは、もう無理)
その忘年会で再会した友人から、後になって連絡が届いた。会話を重ねるうちに自然と距離が近くなり、いまは新しい関係として歩いている。何の前触れもなくスマホを取り上げられる夜は、もう来ない。
連絡履歴を一括チェックされる毎日も、お風呂上がりに身構える夜も、もう必要ない。スッキリした空気のなかで、自分のペースを取り戻している。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














