私「ママは何してるか知ってる?」→「ドラマ見てた!」と明かすママ友の子供。無言で勝手に預けたママ友に下した決断
連絡のない預かり
夏休みのことだ。あのママ友は、いつも連絡なしで子どもだけをうちへよこした。その日も、朝のうちに玄関先で声がした。
「あそびにきたー」
母親の姿はなく、何の連絡もない。十時ごろから、私は預かった子とうちの子を一緒に遊ばせていた。
お昼が近づき、いくらなんでも連絡があるはずだと携帯を見たが、何も来ていない。こちらから送っても無視。電話にも出ない。
「ねえ、ママは何してるか知ってる?」
子どもに聞くと、にこにこ顔で答えた。
「ドラマ見てた!」
その一言で、すべてを察した。
少しの外出でも急用でもなく、ただ家でくつろいでいる。私はもう、はっきりと託児所扱いされていた。
「おなかすいた?もう少し待ってね」
子どもたちにそう声をかけながら、私は何度も時計を見上げた。あと少しすれば連絡が来る、そう自分に言い聞かせても、携帯は静まり返ったままだった。
「お昼どーする?」
待っても連絡は来ない。
我が子はお腹を空かせ、預かった子も帰ろうとしない。
私は仕方なく、ふたり分の昼食を作って食べさせた。
食器を片づけて一時間ほど経った頃、玄関が開いた。ママ友が、当たり前の顔で上がり込んでくる。謝罪はひとつもなかった。
「お昼どーする?」
あまりの言いように、言葉を失った。
それでも私は、声に力を込めて言った。
「もう、済ませたから」
彼女の顔から、すっと笑みが消えた。
「えっ、もう食べさせちゃったの…」
「連絡、つかなかったでしょう」
口ごもり、目が落ち着かなく動く。決まりが悪そうに、彼女は視線を床に落とした。いつもの図々しさは、すっかり影をひそめていた。
縁を断ち切った夏
その後も非常識な態度は重なり、私は距離を置くことにした。
誘いには「予定があるから」と理由をつけて、預かりを断り続けた。
けれど、決定的なことが起きる。数か月後、彼女の子がうちの子に嫌がらせをしていると発覚したのだ。
「持ち物を隠されて、嫌だった」
我が子のその言葉が、すべてだった。私は学校に伝え、先生に間に入ってもらって、我が子をきちんと守った。
そのうえで、相手の親にも事実を話した。すると、彼女は逆に食ってかかってきた。
「証拠でもあるの? うちの子のせいにしないで」
その瞬間、私の中で何かが決まった。
「謝れないのなら、もう関わりません」
彼女は反論しかけて、何も言えずに立ち尽くした。私は静かに玄関の戸を閉めた。ずっと我慢して続けてきた付き合いを手放したら、不思議なくらい心が軽くなった。
失ったのではなく、いらない荷物をようやく下ろせた夏だった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














