「夫には近づかないでね」勘違いしているママ友。だが、事実を突きつけると、顔色が真っ赤に
夫をけなしてきた当てこすり
同じ公園に通ううちに顔見知りになったママ友。最初は普通に話していたのに、私の夫と彼女の夫が同じ業界だと分かった途端、態度が一変した。
会社も知らないし、互いの夫が会ったこともない。それでも彼女は、私の前でこう言い放った。
「能力ない旦那さんじゃ無理ないよね」
「うちの夫を好きになっちゃう気持ち、分かるもん」
「でも、夫には近づかないでね」
夫を見下したうえに、私が彼女の夫に気があると決めつける。
二重に失礼な物言いだった。
「ご主人には興味ないですし、お会いしたこともないんですけど」
そう返しても、彼女は聞く耳を持たない。
「そんなに必死に否定するの、かえってあやしいよ」
むしろ私の否定を、やましさの裏返しと受け取ったらしい。
会うたびに刺すような視線を向けられ、ほかのママにも私のことを「気をつけたほうがいい人」と言って回っているようだった。
身に覚えのない疑いをかけられ続け、私はすっかり気が滅入っていた。
引いていく周囲の視線
転機は、何人かのママが集まっていた公園での一幕だった。
彼女はみんなのいる前で、また蒸し返してきたのだ。
「同じ業界なんて、絶対なにか企んでるって」
その瞬間、私は感情を抑えて、事実だけを口にすることに決めた。
「同じ業界というだけで、会社も知らないんです」
「ご主人とは、一度も顔を合わせたことがありません」
「そもそも連絡を取る手段もないんですよ」
声を荒らげず並べた事実に、彼女は反論の言葉を探して口ごもった。
集まっていたママたちが、誰からともなく静かになる。
「で、でも、可能性はゼロじゃないし…」
言葉に詰まり、頬がじわじわと赤くなっていく。その様子を見て、周りのママたちが小さく息をついた。
「さすがにそれは、考えすぎだと思うよ」
ひとりが穏やかにそう言うと、ほかの数人も気まずそうにうなずく。味方だと思っていたはずの場が、彼女の側につかなかった。
「私はただ、心配してただけで……」
そうつぶやいたきり、彼女はうつむいてしまった。
「変な噂、流しちゃってたらごめんね」
隣のママがそっと私にそう詫びて、彼女のほうをちらりと見る。
その視線にいたたまれなくなったのか、彼女は子どもを呼び、そそくさと帰り支度を始めた。来たときよりずっと小さく見える背中だった。
その日から、彼女が私に絡んでくることはなくなった。公園ですれ違っても、ばつが悪そうに目を伏せ、足早に通り過ぎていくだけ。
妙な妄想に付き合わされた日々は、あっけなく終わったのだった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














