「ワンピースなら大丈夫」披露宴で浮いていた服装。だが、あとから聞いた事情に感じた違和感とは
招かれた友人の披露宴
仲の良かった友人の結婚式に招かれたときのことです。
会場には華やかなドレスやスーツ姿の人が並び、久しぶりに会う友人たちも、少し緊張しながら新郎新婦の登場を待っていました。
そんななか、ひとりだけ雰囲気の違う女性がいました。
身につけていたのは、落ち着いた色のシンプルなワンピース。足元も、披露宴用というより普段のお出かけで履くようなサンダルでした。
「これくらいで十分だと思って」
周囲がドレスアップしていたこともあり、どうしても目立って見えました。
ただ、本人にふざけているような様子はありません。
席が近かった人が服装について軽く触れると、女性は「こういう華やかな服が苦手で。きれいめのワンピースなら大丈夫だと思って」と答えていました。
どうやら、本人としては失礼な格好をしているつもりはなかったようです。
たしかにワンピース自体は清潔感がありました。
ただ、周囲との違いが大きかったため、披露宴会場ではどうしても普段着のように見えてしまいます。
「結婚式って、どこまできちんとした格好をするか、人によって感覚が違うんだな」
私はそう思いながら、それ以上は気にしないようにしていました。
あとから聞いた意外な話
ところが披露宴の途中、同じ席の友人から思いがけない話を聞きました。
その女性は新郎と以前からの知り合いで、昔、新郎に好意を寄せていた時期があったというのです。
もちろん、それと今日の服装に関係があるのかは分かりません。
本人も何も語っていませんし、単純にフォーマルな服装が苦手だっただけなのかもしれません。
ただ、その話を聞いたあとで改めて女性を見ると、私は少しだけ複雑な気持ちになりました。
女性は新郎新婦に拍手を送り、料理を食べ、ほかの招待客と普通に話しています。
披露宴が終わるまで、特に目立った行動をすることもありませんでした。
だからこそ、最後まで分からなかったのです。
服装に深い意味などなかったのか。それとも、本人なりに何か思うところがあったのか。
結局、私が覚えているのは、周囲より少しだけカジュアルなワンピース姿と、何事もなかったように新郎新婦へ拍手を送っていた女性の姿です。
人の装いだけで、その胸の内までは分からない。あの日の披露宴を思い出すたび、そんなことを考えてしまいます。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














