「ご飯も洗濯も、私が全部やっている」台風で家族全員が家にいた一日に、私が最後まで飲み込んだ言葉
台風で、家族全員が家にいることになった
前の晩から雨と風が強まり、朝になると子どもの園から休園の連絡が届きました。
夫もその日はもともと在宅勤務の予定でした。
「今日は会議が多いから、昼もあまり出られないと思う」
朝食を終えると、夫はそう言って仕事部屋へ入っていきました。
仕事中なのだから仕方がない。それは私もわかっていました。
ただ、いつもなら子どもが園に行っている時間も、この日はずっと家にいます。
外は大雨で、散歩にも買い物にも出られません。
朝食の片づけをしたあと、洗濯物を部屋に干し、子どもの遊び相手をしながら昼食を作りました。
「ママ、次これやろう」
「ちょっと待ってね。お皿だけ洗わせて」
そう言っても、待てる年齢ではありません。
積み木を片づけたそばから別のおもちゃが広がり、窓が風で鳴るたびに子どもが不安そうにこちらを見ます。
夫は昼休みに一度だけ部屋から出てきましたが、急いで食事を済ませると、またすぐ仕事へ戻りました。
「ごめん、午後も詰まってる」
「うん、大丈夫」
そう答えました。
本当に、仕事を抜けて子どもの相手をしてほしいと思っていたわけではありません。
ただ、夕方になるころには、朝から一度もゆっくり座っていないことに気づきました。
仕事を終えた夫が、ソファに座った
夕方六時すぎ、夫がようやく仕事部屋から出てきました。
「疲れた。今日ずっと会議だったよ」
そう言いながら、夫はそのままソファに腰を下ろしました。
私は台所で夕食の準備をしていました。
足元では子どもが「おなかすいた」と言い、部屋には乾ききっていない洗濯物が並んでいます。
夫が仕事で疲れているのはわかります。
けれど、その姿を見た瞬間、朝から胸の中にたまっていたものが少しだけあふれました。
「私も今日は、ずっと休めなかったよ」
夫がこちらを見ました。
責めるつもりで言ったわけではありません。
「仕事中に手伝ってほしいってことじゃないよ。でも、仕事が終わったなら少し子どもを見てもらえると助かる」
そこまで言うと、夫は部屋を見回しました。
床にはおもちゃが残り、室内には洗濯物が干され、私はまだ夕食を作っている途中です。
しばらく黙ったあと、夫は立ち上がりました。
「ごめん。家にいたから、なんとなく大丈夫だと思ってた」
そして子どもに声をかけ、リビングへ連れていきました。
「パパと遊ぼうか」
その間に、私はようやく一人で夕食の準備を終えることができました。
たったそれだけのことでしたが、肩の力が少し抜けました。
同じ家にいても、仕事をしている人と家事や育児をしている人では、一日の見え方が違います。
だからこそ、黙ってわかってもらおうとするのではなく、必要なことは言葉にしたほうがいいのだと、その日に初めて思いました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














