
暴走する承認欲求が生み出す「迷惑動画」の連鎖
誰もが発信者となれるSNS時代。
その光の影で、ゆがんだ承認欲求を満たすための暴走が、またしても日本の誇る食文化を脅かしています。
手軽で安価に楽しめる回転寿司チェーンは、店と客の信頼関係、すなわち「性善説」の上に成り立ってきました。
しかし、埼玉県内の「はま寿司」において、その信頼を根底から覆すあまりにも悪質な事件が発生しました。
43歳の無職の男が、回転レーンに乗って運ばれてきた鮪に対し、食器用洗剤のような液体をふりかける動画を撮影し、SNSに投稿したのです。
男は「洗剤の容器に入れた水だった」と弁明し、「SNSの再生回数を増やしたかった」と供述しています。
再生回数という虚無の数字のために、企業が長年積み上げてきた信頼と衛生管理を無惨に踏みにじる行為は、単なる悪ふざけでは到底済まされません。
この問題の根深さは、承認欲求を満たすためなら社会的な信用や自らの人生をも棒に振ってしまう、現代病とも言える心理状態にあります。
動画を見た人々からの通報で事件が発覚し、結果として威力業務妨害容疑での逮捕という重い代償を払うことになりました。
SNS上では、こうした現状に対する厳しい意見が寄せられています。
『何故、後先のことを考えて自制出来ないん?』
『あまりにも恥ずかしい逮捕で、親、兄弟、親戚が気の毒だな。』
『いい大人が謝るぐらいなら最初からやるな!!』
『43歳!?』
注目を集めるためなら他者の不利益を顧みないという事態に対し、企業側も自衛を迫られています。
最新の対策として、AIカメラによる不審行動の即座検知システムが開発されるなど、安全性を確保するための技術は進化しています。
しかし、これらの導入コストは決して安くありません。
安価で美味しい食事を提供し続けるためには、コスト削減は至上命題です。しかし、一部の心ない利用者の「いいね」稼ぎのために多額の防犯投資を強いられるのであれば、それは巡り巡ってメニュー価格への転嫁という形で、善良な消費者の首を絞めることになりかねません。














