「うちの敷地でUターンする車が、1日に何台もいるんです」隣のパン屋に写真を見せた私。翌日から見えた変化とは
敷地に入って、向きを変えていく車
隣のパン屋さんは人気があり、昼前になると店の前の道に車が並ぶことがありました。
私もときどき食パンを買いに行くので、お客さんが多いこと自体は気にしていませんでした。
困っていたのは、うちの敷地に入ってくる車です。
ある土曜の朝、洗濯物を干していると、一台の車がうちの駐車場へ頭から入ってきました。
そのままバックして向きを変えると、何事もなかったようにパン屋さんの前へ戻っていきます。
居間から見ていた母が、湯のみを置きました。
「今の車、うちに用があったわけじゃないのよね?」
「うん。向きを変えただけみたい」
「さっきも一台、入ってこなかった?」
午後、母と買い物から戻ると、今度はうちの前に知らない車が2台停まっていました。
駐車場へ入れないため、私はいったん道路脇に車を停め、母には周囲を確認しながら降りてもらいました。
こうしたことが、その後も何度か続きました。
写真を見せると、店長さんがすぐに動いた
週明け、私はこれまでに撮った写真を持ち、お客さんの少ない時間にパン屋さんを訪ねました。レジの奥から、白い帽子をかぶった四十代くらいの男性の店長さんが出てきました。
「隣の家の者です。ご相談したいことがあって」
「はい。どうされましたか?」
私は写真を見せながら事情を説明しました。
「うちの敷地でUターンする車が、1日に何台もいるんです。それに、うちの前に2台停められて、車を入れられない日もあって…」
店長さんは写真を確認すると、申し訳なさそうに頭を下げました。
その日のうちに、店の入口とレジには「隣は個人のお宅なので、車は裏の駐車場へお願いします」という内容の張り紙が出されました。
敷地へ入ろうとした車に、店員さんが声をかけた
翌日の昼、また一台の車がウインカーを出し、うちの敷地へ入ろうとしました。
するとパン屋さんのドアが開き、二十代くらいの女性店員さんがエプロン姿のまま外へ出てきました。
「お客様、お車は裏にどうぞ。今なら手前が空いてますよ」
運転席の女性は窓を下ろしたまま、一瞬きょとんとしています。
それからうちの表札を見て、少し気まずそうな表情になりました。
「あ、裏にあったんですね。すみません」
車はそのまま向きを戻し、パン屋さんの裏へ回っていきました。
店の前にいた年配の女性が、隣の人に話しかける声も聞こえました。
「裏に停められるなら、そのほうが楽ね」
それから、うちの敷地で向きを変える車も、家の前に停まる車もなくなりました。
店長さんは今でも、ときどき焼きたてのパンを玄関まで届けてくれます。
「いつもすみません」
「いえ。すぐに対応してくださって、本当に助かりました」
母は窓辺でパンをかじりながら、裏の駐車場へ曲がっていく車を眺めています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














