
看板やメニューに「ノンアルコールのみ不可」と明示することが、トラブル防止の必須条件
都内のある居酒屋が、ソフトドリンクや水だけで長居をする客が増えたことを理由に、30分ごとに最低1杯の注文を義務付け、応じない場合は退店を求めるという新たなルールを導入しました。この取り組みがSNS上で紹介されると、瞬く間に大きな注目を集め、ネット上では様々な視点から議論が交わされる事態となっています。お酒を飲まない人が居酒屋を利用することの是非や、店舗が独自に設定する利用規約の有効性について、多くの人々が関心を寄せています。
近年はあえてお酒を飲まないライフスタイルが広がりを見せる一方で、客が酒類を注文することを前提としてきた従来の居酒屋の営業形態は、現在の社会や法律の観点からどのように捉えられるのでしょうか。法律面から見ると、民法の契約自由の原則に基づき、飲食店と客は対等な立場で契約を結ぶことができるため、店側が独自の利用ルールを設定すること自体は、公序良俗や法令に反しない限り認められます。客がそのルールを承諾して入店したにもかかわらず従わない場合、店側は退店を要求することが可能です。ただし、このルールが法的な拘束力を持つためには、入店前や注文前に客に対して分かりやすく明示され、客が納得したうえで利用しているという事実が必要不可欠となります。
SNS上では
『店側がルールを設けるのは自由だが、店舗の入り口やホームページに分かりやすく明記して、入店しない選択肢を与えてほしい』
『飲食店は利益を追求する場であり、アルコールとソフトドリンクでは利益率が異なるため、席料の導入などでバランスを取る対策も必要ではないか』
『お酒を1時間に1杯以上注文するルールを事前に説明してくれる店なら、納得して利用できるので不快感はない』
『ソフトドリンクの単価を上げる工夫も有効だと思う』
事前の明確なアナウンスがあれば店の経営方針を尊重するという声が多く、事後になって独自のルールを押し付けられることへの警戒感が強いことが分かります。一方で、お酒を飲まない層や車の運転を控えているドライバーの存在、地方のロードサイド店舗における事情など、客側の状況を考慮すべきだという視点もあります。
法律上、ドライバーへの酒類提供は禁止されているため、「ノンアルコールのみの注文はNG」というルールを設けること自体は法的に有効であるものの、現実の営業においては、客に飲酒を促す結果にならないよう慎重な判断が必要になります。














