「今は食べられないの?」朝食のパンを次々バッグへ入れる母親。だが、スタッフの一言で状況が一変
子どもがほとんど食べていなかった
久しぶりの一人旅で泊まったホテルには、朝食ビュッフェが付いていました。
焼きたてのパンや温かい料理が並ぶ会場で、私は窓際の席に座り、ゆっくり朝食を楽しんでいました。
そのとき、斜め向かいに座っていた家族の様子が目に入りました。
小さな子どもは眠そうで、料理をほとんど口にしていません。
母親らしき女性も、「今は食べられないの?」と何度か声をかけていました。
旅先ですし、朝から食欲が出ないこともあるのだろうと思います。
ところがしばらくすると、その女性がパンを何個か取り、テーブルではなく自分のバッグへ入れ始めました。
「あとで部屋で食べるだけだから」
最初は子どもの分をひとつだけ持っていくのかと思いました。
しかし、女性は再び料理台へ向かい、個包装のパンを追加で持ってきます。
気づけば、バッグへ入れたパンは5個ほどになっていました。
近くにいたスタッフが気づき、女性へ静かに声をかけました。
「申し訳ございません。朝食会場のお料理は、お持ち帰りをご遠慮いただいております」
すると女性は少し困ったような表情を浮かべました。
「子どもが今、全然食べないんです。あとで部屋で食べさせるだけなんですけど」
事情を聞けば、持って帰りたい気持ちは分からなくもありません。
ただ、スタッフは「衛生管理のため、会場外への持ち出しはできない決まりになっております」と改めて説明しました。
女性はその場ではうなずいたものの、スタッフが離れたあと、もう一度パンをバッグへ入れようとしていました。
責任者が改めて説明した
ほどなくして、先ほどのスタッフが責任者らしい女性と一緒に戻ってきました。
責任者は声を荒らげることなく、女性にこう伝えました。
「お気持ちは分かりますが、皆さま同じルールでお願いしております。バッグに入れられた分はこちらでお預かりしますので、会場内で召し上がる分だけお取りください」
そこまではっきり言われると、女性もそれ以上は続けませんでした。
バッグに入れていたパンをスタッフへ渡し、「分かりました」と小さく答えていました。
子どもにあとで食べさせたいという理由そのものは理解できます。それでも、ビュッフェにはホテル側のルールがあります。
事情を聞いたうえで必要な線引きをしたスタッフの対応を見て、ルールを守ってもらうには、曖昧にせず伝えることも大切なのだと感じた朝でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














