「親戚が来るので、駐車場を貸してください」一度うなずいただけの私が、いつの間にか断れなくなっていた理由
使っていない場所だから、と軽く考えていた
以前住んでいたマンションでは、1部屋につき1台分の駐車スペースが割り当てられていました。私は当時車を持っていなかったため、自分の区画はいつも空いたままでした。
ある日、インターホンが鳴りました。玄関先に立っていたのは、同じ階に住んでいる人です。廊下ですれ違ったことはあっても、ほとんど話したことのない相手でした。
「親戚が来るので、駐車場を貸してください」
申し訳なさそうに頼まれ、私は深く考えずに答えました。
「いいですよ。今日は使いませんから」
どうせ空いている場所です。そのときは、一度くらいなら何の問題もないと思っていました。
いつの間にか、確認もなくなった
ところが次に親戚が来たらしい日、外へ出ると私のスペースに知らない車が停まっていました。その日は事前に何も聞いていません。
最初に貸したときのことがあるので、「今回も使ったのかな」と思い、そのままにしました。
それからも、ときどき同じことが続きました。私が一度うなずいたことが、いつの間にか「空いていれば使っていい」という話になっているようでした。
本当は気になっていました。それでも、最初に自分から「いいですよ」と言った手前、今さら注意するのも大げさな気がします。何も言わない回数が増えるほど、かえって言い出しにくくなっていきました。
そこである日、私は自分のバイクをそのスペースに置きました。相手に何か言うためではなく、自分の区画を自分で使おうと思っただけです。
「いつも停めている場所」と言われて気づいた
数日後、インターホンが鳴りました。あの人が立っていて、少し困ったような顔で言いました。
「バイクがあって、車が停められないんだけど」
続けて、「いつも停めさせてもらっている場所なのに」と言われ、私は驚きました。
私が貸したつもりだったのは、最初の一度だけです。けれど相手にとっては、いつの間にか使える場所になっていたのでしょう。
「ここは私に割り当てられているスペースなので、これからは使うことがありますよ」
そう伝えると、相手は少し戸惑った様子でしたが、そのまま帰っていきました。
それ以降、確認もなく車を停められることはなくなりました。
最初に貸したこと自体を後悔しているわけではありません。
ただ、一度だけのつもりなら、そのときにきちんと伝えておけばよかった。好意ほど、曖昧なままにしないほうがいいのだと感じた出来事です。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














