「夜中のノコギリ、やめて。」とカーテンの陰でつぶやいた私。翌朝のゴミ置き場で隣の男性と交わした挨拶
日付が変わっても止まない隣の音
深夜、隣のベランダからノコギリの音が響いてきました
日曜の夜、私は日付が変わる前に布団に入りました。
しばらくして、寝室でうとうとしかけたころ、隣の方からギーコ、ギーコと木をひく音が聞こえてきました。
続いて、コンコンと釘を打つ音も重なります。
最初は聞き違いかと思いましたが、音は同じ調子で続いています。起き上がってカーテンのすき間からのぞくと、隣の部屋のベランダに男性の人影がありました。
ノコギリや金づちを使って、板で何かを作っているようです。
時計を見ると、午前一時をだいぶ過ぎています。日曜大工が好きなのかもしれませんが、周囲が静かな深夜には、作業音がよく響きます。
私はカーテンを握ったまま、小さくつぶやきました。
「夜中のノコギリ、やめて。」
音は長く続き、私は明け方近くまでほとんど眠れずにいました
その後も音は止まず、私は耳をふさいだり寝返りを打ったりして、眠ろうとしました。
ようやく眠りかけても、金づちの音がするたびに目が覚めてしまいます。
真夜中に隣の玄関のチャイムを鳴らすのも気が引けて、私は何も言えないまま、天井を見つめているしかありませんでした。
「朝までこのままなの?」
結局、空が白くなるころまで、ほとんど眠れませんでした。
私は、顔を合わせる機会があれば、昨夜の音についてきちんと伝えようと決めました。
翌朝、ゴミ置き場で会った隣の男性
翌朝、私は笑顔のまま隣の男性に声をかけました
月曜の朝、重いまぶたのまま出勤前にゴミ袋を提げて集積所へ行くと、ちょうど隣の男性も袋を持って歩いてくるところでした。
昨夜、ベランダで作業していた男性です。特に眠そうな様子はなく、のんびりした表情をしています。
私はにっこり笑って近づき、先に声をかけました。
「おはようございます!」
明るい声に、男性は少し驚いたようでした。私は笑みを崩さず、落ち着いた声で続けました。
「昨夜のノコギリ、寝室に響きました。」
男性は立ち止まって、私の顔を見ました。
男性は驚いて謝り、夜の作業をやめてくれました
「ええっ、そんなに聞こえていたんですか。」
男性は目を丸くして、「ベランダで少し作っていただけで」と言いかけ、そこで口をつぐみました。
夜は周囲が静かで、作業音が寝室まで響いてしまうことを伝えると、男性の表情がこわばりました。
男性は、作業音が隣の寝室にまで響いているとは思っていなかったようです。頭の後ろに手をあて、何度も首をすくめました。
「申し訳ありません。夜は控えます。」
私は「お願いしますね」とだけ返し、袋を集積所に置きました。寝不足の体は重いままでしたが、気持ちはすっと軽くなっていました。
その夜から、隣のベランダはずっと静かなままです。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














