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2026.06.17(Wed)

妻「やり方が雑なのよ」→「もういい、出ていく」と家出した夫。だが、車で時間を潰していた夫の前に現れた

妻「やり方が雑なのよ」→「もういい、出ていく」と家出した夫。だが、車で時間を潰していた夫の前に現れた

気を遣っているつもりでも

休みの日は、夫婦そろって家事を分担する。それが、長年のうちのやり方だ。

ところが女房は、少しでも気に食わないと、細かいことまでいちいち言ってくる。

「やり方が雑なのよ」

その日も、朝から指摘の連続だった。掃除のかけ方、洗い物の置き方、洗濯物の干し方。どれをやっても、何かしら口を挟まれる。

こっちだって、それなりに気を遣ってやっているつもりだ。それなのに、認める言葉は一つもない。

「そんなに言うなら、自分でやればいいだろ」

「だから、ちゃんとやってって言ってるの」

そのやり取りで、こらえていたものが切れた。

「もういい、出ていく」

「ちょっと、待ちなさいよ」

引き止める声を背中で聞きながら、車に乗り込んだ。二度と帰るものか。そう本気で思っていた。

行く当てのない家出

勢いで飛び出したはいいが、向かう先などない。それでも家には戻りたくなくて、ひたすら車を走らせた。

昼飯も、夜飯も、外で済ませた。昼間はあてもなく郊外の道を流し、店の駐車場で時間をつぶす。夜はファミレスで一人、黙々と箸を動かした。意地だけが、腹の中でくすぶっていた。

「こっちは、ちゃんとやってるつもりなんだよ」

言い訳の相手は、誰もいない助手席だ。それでも一日中、不貞腐れていた。

夜が更けて、いよいよ行き場がなくなった。

気づけば、家の近くまで戻ってきている。路肩に車を停め、シートにもたれて、ぼんやり外を眺めた。

意地を張ったところで、結局このざまだ。情けなさが、じわじわとこみ上げてくる。

すると、運転席の窓を、誰かがコンコンと叩いた。

妻が折れた夜

振り向くと、女房が外に立っていた。家のまわりを、探し歩いていたらしい。

窓を開けると、女房は気まずそうに目を伏せ、ぼそぼそと言った。

「あなた……ご飯、まだなんでしょ」

朝のとげとげしさは、もうどこにもない。言葉を選びかねて、何度も言い淀んでいる。

「もう食ってきた」

そっけなく返すと、女房はさらに小さくなった。

「……今日は、私も言いすぎたかもしれない。ごめんなさいね」

あれだけ威勢のよかった女房が、自分から頭を下げてきた。これには、すっかり拍子抜けしてしまった。意地を張って一日うろついた自分が、急にこっけいに思えてくる。

「仕方ないな」

口ではそうこぼしながら、苦笑いがこぼれた。

家に入ってからも、女房はやけに低姿勢で、あれこれ気を遣ってくる。その様子を見ていたら、怒っているのがすっかりばからしくなった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、60代以上・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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