「次は何すればいいの?」寝込む妻の代わりに家事をした夫。だが、夫の呆れた状況に絶句
枕元に何度も来る夫
三十九度近い熱で寝込んだ日、夫が珍しく「手伝うよ」と言ってくれた。ありがたい。そう思えたのは、本当に最初の数分だけだった。
「次は何すればいいの?」
洗濯を頼めば、五分で枕元に戻ってくる。ご飯を頼めば、また戻ってくる。一つ終わるたびに、夫は同じ言葉を口にした。
「洗剤ってどれ?」「子どもの分は別に作るの?」「保育園の準備って何すればいいの?」。答えるたびに、頭がずんと重くなる。目を閉じて休む間もなく、次の質問が飛んでくるのだ。
何をお願いしても「これはどうするの?」と聞き返される。熱で朦朧としながら、私は一日中しゃべり続けていた。頼んだほうが指示係になって働き通し、頼まれたほうは言われるまで座って待っている。これのどこが「手伝う」なのだろう。
これでは休めない。むしろ、指示を出す私のほうが消耗していく。私は布団から起き上がって、紙とペンを手に取った。
白旗を上げた指示待ち夫
「これ、今日やることの全部ね」
洗濯、掃除、三歳児の食事、寝かしつけ、明日の保育園の準備。思いつくままに書き出すと、あっという間に紙が埋まった。渡すと、夫は目を丸くした。
「え、こんなにあるの?」
それでも最初は張り切っていた。だが、皿を洗えば油が落ちないと言い、子どもがぐずれば手が止まる。洗濯機の使い方が分からず、リビングまで聞きに来る。一つ進むごとに、時間だけが過ぎていく。
三歳の子どもは「ママがいい」と泣き、夫は途方に暮れた顔をしていた。私がいつも当たり前にこなしていた一日は、こんなにも密度が濃かったのかと、寝ながら改めて思う。
二時間後、夫はエプロンをつけたまま、力なくソファに沈み込んだ。リストのチェックは、まだ半分も進んでいない。
「もう無理」
その一言に、私は思わず笑ってしまった。
「私、それを毎日ひとりでやってるんだよ」
夫は口を開きかけて、何も言えずに黙り込んだ。手元のリストには、まだ半分以上のチェックが残っている。寝込む私と、埋め尽くされた紙を何度も見比べて、気まずそうにうつむいた。いつも「言ってくれれば」と言っていた本人が、言われても回しきれなかったのだ。
それ以来、私が頼む前に動くことが増えた。「言ってくれれば」は、もう口にしなくなった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














