「論理的に話せないなら黙ってろ」相談や喧嘩のたびに口癖のように言う夫。だが、妻が告げた事実に絶句
「論理的に話せ」が口癖の夫
夫の口癖は「論理的に話せ」だった。
私が困りごとを相談しても、夫と喧嘩をしても、少しでも語気が強まると、すぐにそう言って腕を組む。
私が言いたいのは理屈じゃなく、ただ「困っている」という気持ちだけ。
それなのに、まるで裁判のように筋道を求められる。
「論理的に話せないなら黙ってろ」
その一言で、私はいつも黙らされてきた。反論しようとすると「ほら、また感情的だ」と鼻で笑われる。
言い返せば言い返すほど、こちらが理性を失った人間に仕立て上げられていく。
悔しくて、夜中に一人で泣いたこともある。
けれど、あるとき気づいた。夫が「論理的に」と言うのは、都合が悪くなって話をそらしたいときだけだと。
それからの私は、頼みごとをした日付と、夫の返事を手帳に書き留めるようにした。感情ではなく、記録で話すために。
手帳を開いて突きつけた事実
きっかけは、また約束をすっぽかされたことだった。子どもの予定を頼んでおいたのに、夫は「聞いてない」の一点張り。
「先週も言ったよね」と伝えると、案の定、あの口癖が返ってきた。
「論理的に話せないなら黙ってろ」
けれど今回は、引き下がるつもりはなかった。いつもならここで泣いていた。
でもその日は違った。私は手帳を取り出し、静かにページをめくった。
「今月あなたが破った約束、6回」
日付と内容を、ひとつずつ読み上げる。
何日に何を頼み、夫が何と答えたか。
すべて書き留めてあった。
「4日は保育園のお迎え、7日は病院の付き添い。ぜんぶ『わかった』って返事、もらってるよ」
夫の表情がこわばった。
「そんなの、いちいち覚えてない」と口を尖らせる。
「覚えてないのは分かってる。だから書いてあるの。これのどこが感情論?」
夫は手帳を奪うように見て、そして黙り込んだ。反論しようにも、そこにあるのは自分の言葉の記録だけだった。
いつもの「感情的だ」も「論理的に話せ」も、今日はどこにも出てこない。
「論理的に話せって言ったのはあなたでしょ。だから、事実だけ並べたよ」
顔がみるみる赤くなり、やがて夫はうつむいた。しばらくして、ぼそりとつぶやく。
「……悪かった。次は、ちゃんとメモする」
謝る夫を前にしても、私はもう溜飲を下げたりはしゃいだりしなかった。ただ、これで対等に話せると思った。
それから夫は、二度と「論理的に話せ」とは言わなくなった。私が手帳を開くそぶりを見せると、決まって気まずそうに目を逸らす。
感情で戦うのをやめて、事実だけを置く。たったそれだけで、あんなに大きかった夫の声が、驚くほど小さくなった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














