「絶対に世話は押し付けないから」夫の趣味に双子を連れていった。だが、夫の行動に思わず絶句
「絶対に押し付けない」という約束
夫は結婚前からの競輪好きで、双子が生まれてからは家でネット投票を楽しんでいた。
そんな夫が、地元で大きなレースがあると知って誘ってきたのは、ある週末のことだった。
「遊具のコーナーもあるし、双子も喜ぶよ。みんなで行こう」
三歳の双子は、イヤイヤ期の真っただ中。
慣れない場所で二人を見るのは不安で、私は一度は断った。すると夫は、胸を張って言いきった。
「絶対に世話は押し付けないから」
その言葉を信じて、私は重い腰を上げた。
車券売り場へ消えた夫
ところが競輪場に着くと、夫が遊具コーナーで双子と遊んだのは、最初のうちだけ。
レースの時刻が近づくにつれ、そわそわと落ち着かなくなった。そして私がおむつを替えている隙に、「すぐ戻る」と言い残して、車券売り場のほうへ消えてしまったのだ。
待てど暮らせど、夫は戻ってこない。その間に双子はぐずり始め、一人が遊具から駆け出せば、もう一人が私の足元で泣きわめく。
人混みの中、二人を同時に追いかけるなんて、私一人ではとても無理だった。
抱き上げれば片方がのけぞって暴れ、手をつなげばもう片方がしゃがみ込む。イヤイヤ期の双子を、見知らぬ場所で一人きり。私は途方に暮れていた。
三十分ほどして、ようやく戻ってきた夫に、私は思わず声を上げた。
「双子放り出して券握るの?」
周囲の視線と義母の叱責
「ほんの少しくらいいいだろ」
悪びれもせず、夫はそう言い返してきた。私は込み上げる怒りをこらえ、ゆっくりと言った。「少しの時間で、この子たちが迷子になったらどうするの。二人いっぺんに、あなたが追いかけられる?」
夫は口を開きかけ、双子の泣き顔を見て、言葉に詰まった。
近くにいた年配の女性が、見かねたように「お父さん、小さい子二人はママ一人じゃ大変よ」と声をかけてくる。
それをきっかけに、周りにいた家族連れからも「そうそう」と小さくうなずく声がもれた。集まる視線に、夫はようやく、ばつが悪そうにうつむいた。
結局その日、夫は約束したはずのレースを一度も見られないまま、汗だくで双子を追いかけて過ごすことになった。
家に帰ってから、私は今回のことを義理の両親に打ち明けた。義母は「約束を破って子どもを放り出すなんて」と、夫をしっかり叱ってくれた。
夫はぐうの音も出ず、ただ頭を下げるばかり。あの日以来、出かける前には必ず、子どもの世話をどちらが担うかを決めるようになった。二度と、あんな思いはしたくないから。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














