tend Editorial Team

2026.07.17(Fri)

「正直、お弁当会はあなた来ない方がいいかも」私だけ外していたママ友グループ。だが、そっと身を引いた結果

「正直、お弁当会はあなた来ない方がいいかも」私だけ外していたママ友グループ。だが、そっと身を引いた結果

送り迎えの笑顔

娘が入園してすぐ、私は同じクラスの数人のママと親しくなった。

知らない土地での子育ては、不安なことばかりだった。

だから、気さくに話しかけてくれるその輪は、心強い支えになった。

「困ったことがあったら、何でも聞いてね」

中心にいるママは面倒見がよく、私はすっかり頼りきっていた。

「ありがとうございます。心細かったので、うれしいです」

持ち物のこと、行事のこと、分からないことを聞けば、いつも笑顔で教えてくれる。この人たちがいれば大丈夫だと、私は信じていた。

ところが数か月が過ぎたころ、その関係に、見えない線が引かれ始めた。

私だけがいない写真

週末のSNSに、楽しそうなお弁当会の写真が並んでいた。

集まっていたのは、いつものメンバー。けれど、そこに私の姿はなかった。

誘われた覚えのない集まりだった。しかも、それは一度きりではなかった。

月に何度か、私を外した集まりが、当たり前のように開かれていた。

翌朝、送り迎えで会うと、みんな普段どおりの笑顔で挨拶してくる。

「おはよう、昨日は暑かったね」

それなのに、私がその輪に加わろうとすると、会話がふっと途切れる。何度も、同じことが繰り返された。

笑い声のなかへ一歩踏み出すたび、空気がすっと固くなる。その一瞬が、じわじわと私を追いつめた。

思いきって、中心のママに軽く尋ねてみた日があった。

「今度のお弁当会、私も行っていいですか」

返ってきたのは、静かで、はっきりした一言だった。

「正直、お弁当会はあなた来ない方がいいかも」

理由は、最後まで教えてもらえなかった。

何が気に障ったのか、思い当たることもない。ただ、線の向こう側にいるのは、いつも私だった。

そっと身を引いて

子ども同士は仲が良く、私は娘の居場所を守りたかった。だから、問い詰めることはしなかった。

その代わり、無理に輪へ入ろうとするのを、きっぱりやめた。

(私の居場所は、あの輪の中じゃない)

誘われない集まりを数えるのも、SNSを開いて落ち込むのも、もう終わりにする。

降園後は娘と手をつなぎ、二人で寄り道をして帰る。

「ママ、今日ね、お砂で大きなお城つくったの」

「見たかったなあ。明日は写真に撮らせてね」

不思議と、あれほど重かった気持ちが、日ごとに軽くなっていった。

送り迎えでは、誰にでも変わらず笑顔で挨拶をする。ただ、追いかけるのはもうやめた。

「ママとお散歩、いちばん好き」

娘の小さな手のぬくもりが、今の私にはいちばん確かなものだった。大人の輪より、この時間を選んでよかった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.10.16(Fri)

「来年度は仕事が忙しいので」と役員のくじを引かなかった母親。翌年も帰ろうとした彼女に、会長が説明した新しい決まり
tend Editorial Team

NEW 2026.10.16(Fri)

「玄関に落ちた実くらい、お宅で掃いてよ」隣家の木の実に悩んだ私。足を滑らせた私のお願いを断った隣人が、翌週にとった行動
tend Editorial Team

NEW 2026.10.16(Fri)

「また隣の部屋と間違えました」毎月夜11時にドアノブを回す男性。だが、フロントで知った事実に背筋が凍った
tend Editorial Team

RECOMMEND

2026.02.23(Mon)

「ゴールデン枠に移って失敗したパターン」「どう考えても編成のミス」と辛辣な声相次ぐ。二宮和也の冠番組『ニノさん』が約13...
tend Editorial Team

2026.03.06(Fri)

「謝罪だけで終わりにするな」「とんでもない話。完全アウト。」と批判続出。維新・吉村代表、公選法抵触の恐れで謝罪。YouT...
tend Editorial Team

2026.05.28(Thu)

「あなたは若さだけが取り柄の女性だよね」婚活パーティーで出会った男。だが、同席していた女性の一言で形成逆転
tend Editorial Team