「ただの知り合いだよ」妊娠中の妻を隠し二重生活を送っていた彼→我慢出来ず着信拒否にした結果
週末だけ消える恋人
数年前に付き合っていた恋人は、優しくて仕事熱心な、誰から見ても穏やかな人でした。
「この人となら」と、私は将来まで思い描いていたのです。
ところが、いつからか週末になると必ず連絡が取れなくなりました。
「実家に用事があって」と言えば、丸二日は返信ひとつありません。
「電話くらいはできるでしょう?」
私がそう言っても、彼は「向こうは電波が悪くて」とはぐらかすばかりです。
平日の夜も、急に「今日はもう寝るね」と会話を切り上げる日が増えていきました。
胸のざわつきが消えないまま、私は初めて彼の部屋を訪ねました。
そして棚の奥から、女性物の化粧ポーチと子ども用の絵本を見つけてしまったのです。
指輪の女性と、翌日の着信拒否
ポーチの中には、一枚の写真が挟まっていました。
幼い子を抱いた彼の隣で、指輪をはめた女性が笑っています。
背景は行楽地で、どこからどう見ても家族の記念写真でした。
「この女の人は、誰なの?」
震える声で聞くと、彼はさらりと言ってのけました。
「女性は、ただの知り合いだよ」
子どもは親戚の子を預かっただけ、と彼は続けます。
けれど、抱かれた子の笑顔も、女性の指の指輪も、知り合いという言葉ではとても説明がつきませんでした。
「知り合いと、家族写真なんて撮る?」
私が写真を突きつけると、彼の顔からすっと血の気が引きました。
しばらく黙り込んだあと、彼は低い声で認めたのです。
「…本当は、結婚してる。でも離婚するつもりなんだ」
気持ちは君だけにある、と彼はすがるように繰り返しました。それでも、私の心はもう凍りついたように動きませんでした。
「その話、もう聞きたくない」
私は写真を彼の手に押し返し、荷物をまとめて部屋を出ました。彼は「待って」と声を上げましたが、追いかけてくる勇気もないようでした。
家に着いてから、私はひと晩かけて気持ちを整理しました。そして翌日、彼のメッセージも電話も、すべて着信拒否に設定したのです。
一件だけ届いていた「話し合いたい」という通知も、開かずに消しました。もう、揺らぐ余地を自分に残したくなかったのです。
数日後、共通の知人が教えてくれました。彼は単身赴任と偽って、家庭のある暮らしを隠していたそうです。
奥さんは妊娠中で、離婚の話など一度も出ていなかったといいます。
その事実を聞いても、不思議と胸は痛みませんでした。あの日ためらわず縁を切った自分を、静かに褒めてあげたい気持ちでいっぱいでした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














