「兄弟がいれば、お下がりも回せるのにねえ」夫婦仲まで踏み込む無神経なママ友。だが、毅然と釘を刺した一言とは
ランドセルにかこつけた嫌味
入学の準備が話題になったころ、そこまで親しくないママ友が、やたらと我が家の内側へ踏み込んでくるようになりました。
うちがひとりっ子だと知ってから、彼女の物言いは妙に含みを持つようになったのです。
「おたく、下のお子さんは考えてないの?」
「うちは、今のところこの子ひとりで」
そう答えると、彼女は意味ありげに首をかしげました。
ランドセル選びの話で盛り上がっていたときも、彼女はさらりとこう言い放ちます。
「ひとりっ子だと、ランドセルも一つね」
物にかこつけて見下すようなひと言に、私は返す言葉に詰まりました。
「うちは上の子のお下がりがあるから、下の子はまるまる浮くのよ。ひとりっ子は、そういうの利かないから大変ね」
誰も頼んでいないのに、彼女は勝手に我が家の家計まで心配してみせます。
「兄弟がいれば、お下がりも回せるのにねえ」
周りのママも、なんと反応していいか困った様子です。
(どうして、そんな言い方をするのだろう)
その日は、もやもやを抱えたまま家路につきました。
毅然と釘を刺した一言
彼女の詮索は、そこで止まりませんでした。
後日、園庭で立ち話をしていると、声を落として、こんなことまで聞いてきたのです。
「ひとりっ子って、夫婦関係ないの?」
踏み込みすぎた問いに、私は一瞬、息をのみました。
ここで曖昧に流せば、この人はきっと同じことを繰り返す。
そう思った私は、動じずに、まっすぐ彼女を見て答えました。
「夫婦仲は良好です。デリケートな話なので、詮索は控えていただけますか」
穏やかな口調のまま、けれど一歩も引かずに言い切りました。
彼女の顔から、すっと笑みが消えます。何か言い返そうと口を開きかけて、けれど言葉が出てきません。
「え、あの、深い意味は…」
言い訳を探して視線をさまよわせる彼女に、私は静かに付け加えました。
「よそのご家庭のことですから」
その一言で、彼女は完全に黙り込みました。ばつが悪そうにうつむき、それ以上は何も言えずにいます。
それからというもの、彼女が私の家庭に立ち入ってくることはなくなりました。会えば挨拶は交わしますが、下の子のことも、夫婦のことも、決して一線を越えて聞いてこようとはしません。
大声で言い負かす必要など、ありませんでした。ただ静かに一線を引くだけで、無遠慮な詮索はぴたりとやんだのです。
園の門を出て、子どもの歩幅に合わせてゆっくり歩く。その時間が、前よりもずっと穏やかに感じられました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














