tend Editorial Team

2026.07.15(Wed)

「その帽子、私も同じのを買ったの」私の持ち物を何でも真似したがるママ友。私が静かに距離を置いた理由

「その帽子、私も同じのを買ったの」私の持ち物を何でも真似したがるママ友。私が静かに距離を置いた理由

気づけばおそろい

公園で子どもを遊ばせながら、よく話すママ友がいました。

話しやすくて、私は買い物や持ち物のことも、つい口にしていました。

ベンチに並んで、他愛のない話をする時間が、私は好きだったのです。

その日、私は新しい帽子をかぶっていました。何軒も見て回って、やっと見つけたお気に入りの一つでした。

「その帽子、かわいいね。どこで買ったの?」

「駅前のお店だよ。夏でも涼しくて、気に入ってるの」

軽い会話のつもりでした。

ところが数日後、現れた彼女は、まったく同じ帽子をかぶっていたのです。

色も、形も、私のものとそっくりでした。

「その帽子、私も同じのを買ったの」

「似合うでしょ?教えてくれてありがとう」

何でも欲しがる

それからは、次々と同じでした。

私が使い始めた水筒、子どもに買った靴、新しく始めた習い事まで。

少し便利だと話したものは、たいてい翌週にはそろっているのです。

「それ、私も欲しかったの。どこの?」

会うたびに、私の持ち物を尋ねてきます。

悪気は、まるでありません。純粋に「いいな」と思っているだけなのです。だからこそ、たちが悪いとも言えました。

(好きで選んだものが、どんどん、同じになっていく)

自分だけのものだと思っていたのに、気づけば、そうではなくなっている。それを責めるのは、なんだか心が狭いような気もして、私はずっと黙っていました。

静かに引いた線

でも、あるとき思ったのです。

このまま話し続ければ、私の選ぶものは全部、真似されると。

だから、決めました。

新しく買ったものを、自分からは話さない。

ただ、それだけです。

「最近、何かいいもの見つけた?」

「どうかな、あんまり買ってないなあ」

そう受け流すようになってから、振り回される感覚が、少しずつ消えていきました。何を持っているかで気を張ることも、なくなったのです。

そんなある日、同じことで悩んでいた別のママが、そっと打ち明けてくれました。

「私も、新しい話はしないようにしてるの。そのほうが、楽だよね」

自分の選んだものが、ちゃんと自分のものに戻ってくる。誰かに合わせるのでも、張り合うのでもなく、ただ好きなものを好きだと思える。

その静かな手応えが、何よりの答えでした。

彼女とは今も、笑って世間話をします。嫌いになったわけでも、避けているわけでもありません。ただ、私の買い物の話だけは、もうしません。それが、私の選んだ距離でした。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.10.21(Wed)

「撮影席の最前列は着席で」運動会で立って撮影を続けた夫婦。だが、PTA役員のプラカードを見て黙った瞬間
tend Editorial Team

NEW 2026.10.21(Wed)

「テントも椅子も、全部タダで貸して!」と頼み込む友人。返しに来た日、袋から出した椅子を見て立ち尽くした
tend Editorial Team

NEW 2026.10.21(Wed)

「場所は決まってないですよね?」運動会で後ろの視界を遮った女性。だが、本部の放送を聞いてカメラを下ろした瞬間
tend Editorial Team

RECOMMEND

2026.02.19(Thu)

返り咲きの赤は覚悟か焦燥か、丸川珠代氏の真っ赤な勝負服に透けて見える高市政権への忠誠心と冷ややかな視線
tend Editorial Team

2025.12.19(Fri)

「鋭い意見だわ」「安っぽいという指摘は的確」と称賛の声。ナイツ塙が『THE W』の舞台演出に言及、『芸人が憧れる場所』と...
tend Editorial Team

2025.10.09(Thu)

元AKB48・河西智美、産後-28kgを達成したダイエットの秘訣を公開!ファンからは「良い意味で劇的ビフォーアフター」と...
tend Editorial Team