「家族揃うまで私は待てる」と夕飯の席につかない義母。だが、嫁が先に食べ始めた結果
21時まで待つ義母
夜の21時。
リビングでは、義父が所在なげにうろうろしていた。
お腹がすいているのだ。
それでも義母は、夕飯の席につこうとしない。
「家族揃うまで私は待てるから、気にしないで」
そう言い張って、遅い時間まで食卓を待ち続ける。
けれど、その料理を作るのは、いつだって私だった。
フルタイムで働いて帰ってきて、それから全員分の夕飯を整える。
正直、もう限界に近かった。
時計の針は、とっくに21時を回っている。
それでも義母は、ソファに腰かけたまま「まだ大丈夫よ」と繰り返すばかりだった。
全部私に回ってくる夕飯
完全同居の義母は、昼間は趣味の集まりに出てばかりで、家事にはほとんど関わらない。
夫も仕事で帰りが遅く、家のことは頼れなかった。
子どもたちは習い事やバイトで、帰る時間もばらばら。
夕飯がいらない日も増えていた。
「ママ、今日は遅くなるから、ごはんいらない」
そんな連絡が入る日も、珍しくなかった。それでも義母の分だけは、決まった時間に用意しておかなければならない。
それなら、いっそ食事の時間を分けたい。私はそう思って、義母に切り出した。
「みんな時間が違うので、夕飯は別々にしませんか」
けれど義母は、まるで取り合わなかった。
「待てるから大丈夫よ」
その一言で、話はいつも流されてしまう。私の負担は、少しも減らなかった。
(そういうことじゃないのに)
何度、胸の中でそうつぶやいたか分からない。私が手放したかったのは、待つ時間ではなく、全員の食事を一人で背負う段取りそのものだった。
引かなかった私
それでも私は、今度こそ引かないと決めていた。自分と子どもの予定を優先し、できた順に食べていく。
「お義母さん、私たちは先にいただきますね」
私は本当に待たずに箸をつけた。
義母は「待てる」と言った手前、一人だけ遅い時間まで待ち続けた。
20時、21時と、夜はどんどん更けていく。
その姿を見て、先に音を上げたのは義父だった。「もう、先に食べようや」と、ため息をつく。
数日そんな夜が続いて、とうとう義母が折れた。
「……別々でいいわ。毎晩こんなに遅くまで、待っていられない」
私は、静かに一言だけ返した。
「待てるから大丈夫って言ってたので」
義母は、決まり悪そうに黙り込んだ。もう、返す言葉はないようだった。
翌朝、義母はばつが悪そうに「あれは、私が意地を張りすぎたわね」とだけ漏らした。
次の日から、我が家はそれぞれの時間に食べる家になった。全員が義母の一存に合わせる夜は、もう終わったのだ。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














