「あの子の健康診断の結果、見たわよ」義母からの突然の電話。義母の信じられない主張に言葉を失った
たった400gで責める姑
結婚して一年、義母からの電話にはいつも身構えていた。その日も、夕食の支度をしている最中に着信が鳴った。
受話器から響く声は、日ごとに要求が細かくなっていく。今日はいったい何を言われるのだろう。着信画面の名前を見ただけで、気が重くなった。
出るなり、義母は挨拶もそこそこにまくし立てた。
「あの子の健康診断の結果、見たわよ。去年より400グラムも増えてたじゃないの」
心配で眠れない、と義母は繰り返す。
私はてっきり深刻な数字を想像していたが、増えたのはたったの400グラムだという。
拍子抜けする私に、義母はさらに畳みかけてきた。
「揚げ物ばかり出してるんじゃないの?もっと野菜を食べさせなきゃ」「味付けだって、あの人には濃すぎるのよ」
矢継ぎ早の指摘に、私は口を挟む隙もない。ただ、うなずくふりをするしかなかった。
「あなたの料理で400g増えた」
毎日の食事を作っているのは私だ。だから息子が太ったのは嫁のせい、という理屈らしい。
反論の言葉を探しているうちに、受話器を持つ手がかすかに震えた。
夫が受話器を取った
私の様子がおかしいと気づいたのだろう。仕事から帰ってきたばかりの夫が、そっと受話器を代わってくれた。
「母さん、どうしたの」
電話越しの義母は、同じことを息子にも訴えたようだった。妻の料理のせいで太った、ちゃんと管理させないとと。ひととおり聞き終えた夫は、静かに、けれどきっぱりと言った。
「俺の体は俺が管理する」
思いがけない一言だったのだろう。電話の向こうが、ぴたりと黙り込んだ。
普段は穏やかな夫の、けれど有無を言わせない声だった。私はその背中を、思わず見つめてしまった。
「妻は関係ないだろ。400グラムくらいで妻を責めるのは、筋が違うよ」
「で、でも、お母さんは心配で……」
「心配なら、俺に直接言って。これからは、そうして」
いつも強気な義母が、めずらしく言葉に詰まっている。「……わかったわ」と絞り出すのがやっとで、電話はそのまま切れた。
受話器を置いた夫が、こちらを振り返って笑った。「気にすんな。400グラムなんてすぐだ」
その一言で、張りつめていたものがほどけて、私も思わず噴き出してしまった。
「毎回あんな電話が来てたのか。今度からは俺が出るよ」そう言ってくれた夫の横顔が、なにより心強かった。
それからというもの、義母が私の料理に口を出してくることはなくなった。夫が前に立って線を引いてくれた。たったそれだけで、食卓の空気は驚くほど軽くなった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














