「抱き癖がつく、育て方が悪い」妻の育児の方法に嫌味を言う義母。だが、妻を守った夫の一喝とは
眠れない夜が続いて
生後一ヶ月の娘は、夜になると火がついたように泣いた。
抱いても、授乳しても、なかなか泣きやまない。
私は毎晩、細切れの睡眠でどうにか朝を迎えていた。そんなある日の午後、玄関のチャイムが鳴った。連絡もなしに、義母が訪ねてきたのだ。
「あらあら、また泣いてるの」
ぐずる娘を抱く私を見て、義母は眉をひそめた。そして、悪気のない口ぶりで言い放った。
「抱き癖がつく、育て方が悪い」
その一言が、寝不足でぎりぎりだった私の胸に、ぐさりと刺さった。
言い返せなかった私
「泣いたらすぐ抱くから、いつまでも甘えるのよ。もっとどしっと構えなさい」
「でも、まだ小さいので、抱いてあげたくて…」
「私のときは、そんな育て方はしなかったわ。あなた、神経質すぎるのよ」
「小児科でも、抱っこで安心させてあげてって言われたんです」
「お医者さんより、私のほうがよっぽど子育てを知ってるわよ」
反論しようにも、言葉が続かない。その場は「……そうですか」と返すのが精一杯だった。
義母が帰ったあと、張りつめていた糸が切れて、私は台所で少しだけ泣いた。
夜、帰宅した夫に、私は正直に打ち明けた。
「お義母さんに、育て方が悪いって言われて…本当につらかった」
夫は驚いた顔で、こちらを見た。
「そんなこと言われてたのか。全然気づかなくて、ごめん」
その声を聞いて、少しだけ肩の力が抜けた。一人で抱えていた重さを、初めて誰かと分け合えた気がした。
夫がかけた言葉
週末、また義母がふらりとやってきた。
そして案の定、娘の抱っこをめぐって口を出しはじめた。そのとき、隣にいた夫が、母のほうへ静かに向き直った。
「それは言いすぎだ」
義母は、きょとんとした顔で夫を見上げた。
「妻は毎晩、ほとんど寝ないでこの子を見てる。それを"育て方が悪い"は、あんまりだよ。俺たちのやり方に、口を出さないでほしい」
義母は「私はただ、心配で……」と言いかけたが、夫の真剣な表情に、その先を続けられなかった。ばつが悪そうに視線をさまよわせ、やがて「……悪かったわ。言いすぎたわね」と、ぽつりとこぼした。
それからというもの、義母は来る前に必ず電話をくれるようになった。
育児にあれこれ言うこともなくなり、先日はむしろ「無理してない?」と、私の体をいたわる言葉までかけてくれた。
完全にわだかまりが消えたわけではない。それでも、夫が味方でいてくれるとわかっただけで、私はもう一人で抱え込まずに済むようになった。あんなに重かった娘の泣き声も、以前ほどはこわくない。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














