「模試、どうだった?」息子の点数を自慢しに来たママ友。だが、結果を聞いた瞬間に顔色が一変
何かと成績を聞いてくるママ友
息子が高校三年生になってから、同じ学年の子を持つママ友と会うたび、受験の話が出るようになりました。
中でも一人、やたらと成績を気にする人がいました。
「模試、どうだった?」
「志望校、まだ変えてないの?」
そんなことを、顔を合わせるたびに聞いてきます。
こちらが曖昧に答えても、今度は自分の息子の話が始まりました。
「うちはこの前の模試、かなり良かったみたい」
「先生からも、このままなら大丈夫そうって言われたの」
私は「そうなんだ、よかったね」と返すだけにしていました。
息子同士が同じ学年とはいえ、成績まで比べる必要はないと思っていたからです。
ただ、以前に一度だけ、引っかかった言葉がありました。
志望校の話になったとき、そのママ友が少し驚いたような顔をして言ったのです。
「そこ受けるんだ。結構難しいところじゃない?」
「本人が行きたいみたいなので」
「そうなんだ。でも、無理させないほうがいいんじゃない?」
心配してくれているようにも聞こえましたが、そのあとすぐに自分の息子の判定の話を始めたので、私は何とも言えない気持ちになりました。
それでも息子には何も言いませんでした。
本人は本人なりに、毎日机に向かっていたからです。
聞かれたから、答えただけ
共通テストが終わってしばらくした頃、駅前で同じ学年の母親二人と話していると、そのママ友もやってきました。
話題は自然と受験のことになりました。
「うち、思っていたより取れたの」
彼女は嬉しそうに、息子さんの点数を話しました。
「それなら安心だね」
「本当に。塾の先生にも、この点なら予定どおり出願できそうって言われて」
周りのママたちも「よかったね」と笑っています。
私も一緒に「よかったね」と伝えました。
すると彼女が、こちらを見ました。
「そちらはどうだった?」
一瞬、答えようか迷いました。
けれど、わざわざ隠すことでもありません。
「780点でした」
そう答えると、彼女は少しだけ目を丸くしました。
「……そうなんだ。結構取れたんだね」
「本人もほっとしていました」
それだけ返しました。
隣にいたママが、「二人とも頑張ったんだね」と笑います。
私はその言葉に頷きました。
ところが、彼女は少し間を置いてから言いました。
「うちは本番の直前、ちょっと体調を崩してたから。万全だったら、もう少しいけたと思うんだけどね」
誰も点数を比べてはいませんでした。
それなのに、急にそんな説明が始まったことに、私は少し驚きました。
「そうだったんだ。それは大変だったね」
私はそれだけ答えました。
しばらくすると彼女は、「じゃあ、買い物があるから」と先にその場を離れていきました。
帰り道、私は以前言われた「無理させないほうがいいんじゃない?」という言葉を思い出していました。
でも、不思議と腹は立ちませんでした。
息子が自分で決めた目標に向かって頑張ってきたことを、私は知っています。
それで十分だと思えたからです。
その後も彼女とは時々顔を合わせます。
ただ、以前のように息子の模試や点数を聞かれることは、ほとんどなくなりました。
今では天気や買い物の話をして、そのまま別れています。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














