tend Editorial Team

2025.11.13(Thu)

義母「新聞は三部とるのが常識でしょ!」意味不明な主張の裏にあった愛すべき理由。実は…【短編小説】

義母「新聞は三部とるのが常識でしょ!」意味不明な主張の裏にあった愛すべき理由。実は…【短編小説】

三部とる新聞

私は、夫の実家で義母と二人暮らしをしています。

義母はとても優しく、日々の生活で感謝することばかりなのですが、一つだけ、理解できないマイルールがありました。
それは、「新聞は三部とるのが常識」という主張です。
毎朝、玄関先に積み重ねられた三束の新聞(全国紙、地方紙、スポーツ紙)を見るたびに、「本当に三部も必要ですか?」と尋ねてしまいます。
資源の無駄遣いにもなりますし、何より購読料がもったいないからです。

 

私がそう切り出すと、普段は穏やかな義母は、珍しく声を荒げました。
「何を言っているの!一つは『読む用』、一つは『切り抜き用』、そして、もう一つは大事な人にあげる用なのよ!」
夫は仕事で単身赴任中。
他に義母が新聞を贈る相手がいるのか、私は疑問に思っていました。

 

三部目の新聞を贈る相手

ある日、義母が留守の間に、三部目のスポーツ新聞が置かれている部屋を覗きました。
そこは、すでに亡くなっている義父の書斎です。
義母は毎日欠かさず、読まれることなく真新しい新聞を、部屋の机の上に広げていたのです。
そして、その新聞の余白には、義母の筆跡で日付と短い一言が添えられていました。
亡き義父は大の野球好き、そして熱心な将棋ファンでした。
「今日は〇〇さんのホームランだよ」
「昨日の将棋、また勝ったね。すごいね」

 

三部目の新聞は、義母が亡き義父のために毎日欠かさず用意していた「お供え物」であり、「近況報告」だったのです。
世間から見れば意味不明な主張でも、義母にとっては、亡き義父との大切な日常を繋ぐ愛の儀式でした。
三部の新聞代は、義母の深い愛情の証だったのです。
それ以来、私は義母の「常識」について、一切口出しすることをやめました。
この家では、三部の新聞が愛の証として、そっと玄関先に届き続けています。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

******************
心に響くストーリーをもっと読みたい方
【他のおすすめ短編小説を見る】
******************

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.08.16(Sun)

「もう会っていないと言ったのに」駅前で妻と知らない男性を見かけた私。だが、帰宅後に確かめた結果
tend Editorial Team

NEW 2026.08.16(Sun)

「戻すのはやめたほうがいいかな」パンを触っては戻す子供。だが、スタッフが取った対応で空気が一変
tend Editorial Team

NEW 2026.08.16(Sun)

「子どもの支払い、結構増えてきたんだけど」子どもの支払いを出し続けた私。ずっと夫に聞けなかったこととは
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.11.26(Wed)

那須川天心、世界戦敗退から一夜明け、Xで心境を吐露→「また次魅せてください」「これでまた1つ大きくなる」「こっからでしょ...
tend Editorial Team

2026.02.09(Mon)

「つわりなら仕方ないよね」結婚式に参加できなかった友人→結婚式後に新郎新婦が友人の家に訪れた理由とは?
tend Editorial Team

2026.04.10(Fri)

夜行バスのリクライニングで叱責。倒したければ個室に乗れは正論か暴論か。マナーと権利の境界線を探る
tend Editorial Team