tend Editorial Team

2025.11.20(Thu)

「酸っぱい…何の匂い?」実家の廊下にこもる異臭。押し入れのダンボールから溢れ落ちた中身とは【短編小説】

「酸っぱい…何の匂い?」実家の廊下にこもる異臭。押し入れのダンボールから溢れ落ちた中身とは【短編小説】

実家の廊下の気になる臭い

数ヶ月ぶりに実家に帰省した日のことです。
玄関を開けた瞬間、ツンと鼻を刺すような、妙な酸っぱい異臭が廊下にこもっていることに気づきました。
母に「酸っぱい…何の匂い?」と尋ねると、母は、「え? そうかしら。」と、困ったように首を傾げました。
匂いはリビングではなく、和室のある奥の廊下から強く漂っています。

 


母と一緒に異臭の元を探し始めることにしました。
押し入れを開けると、中にはぎっしりとダンボール箱が積み上げられています。
奥の方にある、表面がうっすらと湿気を帯びた箱の一つから、異臭が放たれているがわかりました。

意外な箱の中身

恐る恐るそのダンボールを手前に引き出そうとしたその時、箱は重みと湿気で底が抜け、引き出した瞬間に「ベリッ」と音を立てて底が抜け、中身が廊下に大量に溢れ落ちたのです。
散乱した中身を見て、私は目を疑いました。
それは、何十年も前に私が幼い頃に作った、大量の粘土作品や絵画、夏休みの工作の残りでした。
乾燥が不十分だった粘土のパンや、クレヨンで描かれた絵の裏側が、湿気でカビ、そして溶け出した絵の具や粘土が匂いを発生させていたのです。

 

母がぽつりと言いました。
「あなたが一生懸命作ったものだから、いつか孫に見せてあげようと思って、ずっと捨てられなかったのよ」
その箱の中には、日付と「〇〇(私の名前)作、4歳」と書かれた、母の几帳面な文字が記されたメモが貼られていました。
紙粘土の塊一つ一つにも、母にとってはかけがえのない思い出が詰まっていたのです。
異臭はすぐに換気し、作品は丁寧に処理しましたが、母の深い愛情と、物を捨てられない親心を知る、忘れられない帰省となりました。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

******************
心に響くストーリーをもっと読みたい方
【他のおすすめ短編小説を見る】
******************

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.08.25(Tue)

「パートなんだよね?予定を合わせやすかったりしない?」役員を押し付けられそうになった私。だが、返した正論とは
tend Editorial Team

NEW 2026.08.25(Tue)

「ランチくらい、一人で食べたいときもある」誘いを断ってから距離を置かれた私。だが、後悔しなかったワケ
tend Editorial Team

NEW 2026.08.25(Tue)

「子どもが優先席に座ってるのか」子供の近くでつぶやいた男性。だが、隣の女性がかけた一言とは
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.09.20(Sat)

天才的発想…!?サイゼリヤのメニューを組み合わせる食べ方が話題沸騰!「アロスティチーニのスパイスをポテトに…」「ドリアに...
tend Editorial Team

2026.06.21(Sun)

「朝、ちょっと吐いただけよ」体調が悪い子供を家族の集まりに連れてきた義姉。だが、正論をぶつけた結果
tend Editorial Team

2025.11.05(Wed)

職場の後輩が「私、専務の娘なんで」とドヤ顔→飲み会で暴かれた真実に全員が沈黙。なぜ?【短編小説】
tend Editorial Team