tend Editorial Team

2026.06.27(Sat)

「孫が多すぎる、そんなに来ても困る」祖母の葬儀で失礼な態度をとる親戚。だが、正直な気持ちをぶつけた結果

「孫が多すぎる、そんなに来ても困る」祖母の葬儀で失礼な態度をとる親戚。だが、正直な気持ちをぶつけた結果

十人の孫とひ孫

祖母の家は、いつも誰かの笑い声で満ちていた。孫とひ孫を合わせれば、十人になる大家族だ。

「みんなの顔を見るのが、一番の薬よ」

そう言って、訪ねるたびにお菓子を出してくれる人だった。

私たちは順番に泊まりに行き、その膝で育ったようなものだった。

祖母が息を引き取ったと聞いて、十人全員が、それぞれの場所から葬儀に駆けつけた。

仕事も予定も、この日ばかりは後回しだった。

「最後まで、ちゃんとお別れしよう」

棺の前で、いとこ同士そう声を掛け合った。涙ぐみながらも、気持ちはひとつだった。

来るな、と言った親戚

通夜が終わる頃、近所に住む親戚の年配男性が、私たちのそばへやってきた。

法事でたまに会う程度の、それほど親しくない人だ。

並んだ孫たちをじろりと見て、彼は吐き捨てるように言った。

「孫が多すぎる、そんなに来ても困る」

火葬場のことだった。

人数が多いと迷惑だから、若い者は来るな、という意味らしい。

あまりに冷たい言い方に、その場の空気が凍りついた。せめて、もう少し言い方があるだろう。

「家で留守番でもしてなさい。大人だけで十分だ」

なぜそんなことを指図されなければならないのか。

誰もが言葉を失う中、けれど私たちは引かなかった。

祖母の最後を見届けることだけは、何があっても譲れなかったのだ。一人のいとこが、震える声を抑えて、それでもまっすぐに言葉を返す。

「私たち、みんな祖母と育ちました」

「おばあちゃん子なんです」

「最後まで、おばあちゃんのそばにいたいんです」

その真剣な顔に、男性は言い返す言葉を失ったようだった。口を開きかけては、また閉じる。

堂々と並んだ最後の朝

見かねた喪主の伯母が、私たちをかばうように一歩前へ出た。

「この子たちは、母が一番かわいがった孫です。みんなで送りますよ」

身内の代表がそう言い切ると、男性はもう何も返せなかった。バツが悪そうに視線を落とし、それきり黙り込んでしまった。

周りの親族も、そうだそうだと小さくうなずいている。気づけば、彼一人が浮いていた。

火葬場へ向かう朝、孫とひ孫の十人は、誰に遠慮することもなく堂々と列に並んだ。あの男性は、もう何も言わなかった。

最後に見た祖母の顔は、眠っているように安らかだった。一人ひとり、順番に語りかける。

「おばあちゃん、大好きだったよ」

あの場で家に帰されていたら、きっと一生悔やんでいた。十人そろって、大好きな祖母をきちんと見送れた。その温かさだけが、今も胸に残っている。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.08.15(Sat)

「今年も言われてたよ」毎年わざわざ伝えてくる親戚。聞かされた私が感じた違和感とは
tend Editorial Team

NEW 2026.08.15(Sat)

「麦茶、もう一杯ある?」義実家のお盆で動き続けていた私。だが、義姉の一言に救われた瞬間
tend Editorial Team

NEW 2026.08.15(Sat)

「お前はまだ結婚しないのか?」親戚の集まりで結婚の話を繰り返す叔父。だが、従兄の一言で状況が一変
tend Editorial Team

RECOMMEND

2020.05.31(Sun)

人気の幼児向け通信教材を徹底調査!2歳から学べる教材ベスト
tend Editorial Team

2025.12.26(Fri)

「1人4万円」給付付き税額控除はいつ実現?家計を救う新制度の仕組みとSNSに渦巻く「今すぐ助けて」という切実な声
tend Editorial Team

2026.03.16(Mon)

「えっ、嘘。何も聞いてないよ」久々に再会した親友が、私に結婚する事実を教えてくれなかったワケ
tend Editorial Team