tend Editorial Team

2026.07.18(Sat)

「次は勝って全部返す」借金を隠していた夫。だが、妻が財布を取り上げた結果

「次は勝って全部返す」借金を隠していた夫。だが、妻が財布を取り上げた結果

隠していた借金

夫が転職してから、家計は目に見えて苦しくなった。それでも二人で乗り切ろうと、私は必死に切り詰めていた。

ところがある日、郵便受けに見覚えのない督促の封筒が届いていた。

問い詰めると、夫は結婚前からギャンブルの借金を抱えていたと白状した。減るどころか、給料が下がってからもこっそり通い続け、額を膨らませていたのだ。

「次は勝って全部返す」

夫は真顔でそう言い切った。勝って返す。

その発想こそが、私にはいちばん恐ろしかった。

借金をギャンブルで返そうという人に、これ以上お金を任せられるわけがない。このまま黙っていたら、家ごと沈んでしまう。子どもたちの顔が頭をよぎった。

財布を取り上げた朝

私はその夜、電卓を叩いて返済計画を一から組み直した。

収入、生活費、毎月返せる額。数字は嘘をつかない。

翌朝、まだ眠そうな夫の前に、私は書き上げた計画表をそっと置き、夫の財布を取り上げた。

「財布は返さない。返済は月3万から」

夫は気色ばんで「俺の金だろ」と声を荒らげた。

けれど私が一項目ずつ数字を読み上げると、その勢いはみるみるしぼんでいく。

反論の言葉を探して、口を開きかけては閉じ、やがて視線を落として黙り込んだ。

「これでも足りないくらいなんだよ」

私が家計簿を突き出すと、夫は最後には肩を落とし、「……そうするしかないか」と力なくうなずいた。

その日から、家のお金は一円残らず私が握ることになった。小遣いは月3万、ギャンブルは完全にやめること。約束は紙に書いて、二人で署名した。

変わっていく背中

小遣い制になった夫は、最初こそ不満げで、ため息をついていた。

「これじゃ足りない」とこぼすこともあったが、私は取り合わなかった。

それでも決めた返済額を毎月きちんと納め、ギャンブルからはぴたりと足が遠のいていった。

半年が過ぎると借金はぐんと減り、夫は文句も言わず働くようになった。転職先でも真面目に評価され、少しずつ収入も戻ってきた。

頼んでもいないのに皿を洗い、洗濯物を畳む背中を見て、私はようやく胸をなでおろした。

あの朝、思い切って財布を取り上げていなければ、今の食卓はなかったかもしれない。

「本気で見放されると思った」

そう照れ笑いする夫は、あの頃とは別人のようだった。財布を取り上げたあの朝の決断は、間違っていなかったと思う。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.10.24(Sat)

「まだ返してないの?」友人のひと言に言葉を詰まらせた彼。旅行代金を集める場で明かされた3万円の貸し借り
tend Editorial Team

NEW 2026.10.24(Sat)

「こっちは仕事してるんで」ホテルの朝食会場で席を空けない男性。だが、女性スタッフの案内で状況が一変
tend Editorial Team

NEW 2026.10.24(Sat)

「そっちが打ち間違えたんだろう?」病院の会計で怒鳴る男性。だが、上長が明細の一行を指さした瞬間、態度が一変
tend Editorial Team

RECOMMEND

2026.03.02(Mon)

堤真一×山田裕貴の戦争ドラマ『木の上の軍隊』Prime独占配信に「これは見ておきたい」と注目集まる
tend Editorial Team

2026.06.07(Sun)

「意味わかんないんだけど」私の留守中に泊まりに来た義母。だが、私のクローゼットが開けられていた理由とは
tend Editorial Team

2025.09.18(Thu)

朝倉未来、溝口勇児の長文投稿に「明日ジムで待ってます」とユーモアある切り返し。「そこ試合決定で」「この展開面白すぎるな」...
tend Editorial Team